「5000トン級貿易貨物船『自力』号進水」  (2016年5月15日 「朝鮮中央通信」)

    15日、「朝鮮中央通信」が「5000トン級貿易貨物船『自力』号」が進水したと伝えた。最近は、vassel finderで北朝鮮の船を追跡していないが、かつて調べていたときは、だいだい3000トンクラス以下の船が多かった。5000トンというと、少し大きめなのかもしれない。

    北朝鮮貨物船「自力」。IMOにはまだ登録されていないのか、船名からIMOナンバーは検索できない。
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    Source: KCNA

    この船も石炭を満載して中国に向かうのだろうか。
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    Source: KCNA

    5,000t급무역짐배 《자력》호 진수

    「祖国平和統一委員会スポークスマン北南当局者実務接触を持つことを南側に提案」 (2013年6月7日 「朝鮮中央通信」)

    実は、北朝鮮が6.15関連の南北対話を提案して以降の記事を書こうと思っていたのだが、「下書き」の状態でずっと止まっていた。

    本記事にはその経緯は書かないが、北朝鮮の「南北当局者会談」を韓国が受け入れたことについて、北朝鮮が「我々は南側が我々の当局会談提案を肯定的に即時受け入れたことを評価する」と「朝鮮中央通信」が伝えた。北朝鮮は以前の提案で「会談場所は南朝鮮の都合の良い場所で」としていたが、今回は「開城で」と場所を指定してきた。やはり、開城工団の問題は北朝鮮にとって何よりも重要なのであろう。これは、決して悪いことではなく、何回も繰り返してきたように、北朝鮮の「ドル箱」云々以上に、南北協力で唯一成功し、それが一定期間継続してきた事業であり、さらに北朝鮮にとって「ドル箱」であることと共に、韓国企業にとっても実質的な利益をもたらす事業になっているので、双方に有益な協力事業であることは間違いない。

    本件についての米国の評価などはまだ確認していないが、いずれにせよ、対話が始まることは良いことである。北朝鮮はハードルを挙げておきながら、「当局者間対話」受け入れることでハードルを下げた形を取っているが、韓国側の「非核」を前提条件とした対話には全くなっていない。

    しかし、「体面」維持競争の様相が強かった南北関係で、双方の体面が何とか保たれる、つまり、韓国にとっては、「北朝鮮が当局者対話に妥協した」、北朝鮮にとっては「韓国が『非核』を前提条件とせず対話に応じた」ということで対話が始まればともかくも良いことだと思う。

    今、6月6日に行われた「少年団」行事の生放送を見ているが、この子供たちのために少しでも良い方向でことが進めば良いと思う。

    「祖国平和統一委員会スポークスマン回答」:北朝鮮新学期、サーバー攻撃、開城工業団地への出入り禁止 (2013年4月4日 「朝鮮中央通信」)

    4月1日の「20時報道」では、北朝鮮の学校で新学期が始まったというニュースを伝えている。小学校や中学校の入学式の模様が伝えられているが、小学生は本当に可愛い。子供たちの顔を見るたびに思うことは、いろいろあっても、とにかくこの子たちが傷つくような事態だけは絶対に避けなければならないということである。確か、去年も同じようなことを書いていたと思うが、1年経っても現実が変わらないばかりは、1年前よりも事態が悪化したことについて、とても残念に思う。

    平壌第4小学校の1年生。背景には保護者がいる。
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    Source: KCTV,

    クムソン第1中学校
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    Source: KCTV,

    (下に書いたハッキングにより、動画のurlが今は取得できない。でき次第記入する。)

    「米帝と最後まで戦い、我が民族の尊厳と自主権を固守しよう!」
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    Source: KCTV,

    しかし、上の画面が出て、米帝との対決特集コーナーに入ると、雰囲気が一転する。

    慈江道の青年学生。戦時歌謡を歌いながら行進をしている。
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    Source: KCTV,

    戦時の度合が変化しつつも、常に戦時と平時が共存している北朝鮮ではあるが、現在は戦時のレベルが高まっていることは事実であろう。とにかく、その微妙なバランスというか戦時の堰が崩壊し、一気に戦時にならないことを望んでいる。

    下の記事にも書いたが、uriminzokkiriへの攻撃、しかも「最高尊厳を冒涜する写真」まで掲載したのはまずい。uriminzokkirihは瀋陽にあるサーバーにあると言われているが、それでも北朝鮮の顔であるサイトの一つなので、彼らにとってはとてつもない「尊厳の冒涜」である。このサイトの管理者は、北朝鮮に呼び戻され、厳しい処罰を受けるであろう。過去に北朝鮮が主張したサーバー攻撃では、接続状態は明らかに悪化していたものの、それが敵の仕業であるという証拠はなかった。しかし今回は、金正恩さんのパロディー画を載せているので、明らかに敵の仕業であることは間違いない。ただ、どこの敵なのかはすぐには特定できないはずだ。私は、中国人(一個人)の悪戯だと思っているが、北朝鮮は韓国と主張する可能性が高い。

    昨日、各メディアで既報ではあるが、開城工業団地への韓国からの立ち入りが禁止された。同団地からの退去や滞在については今のところ制限が掛けられてないようであるが、過去記事で予想したよりも北朝鮮が強く出ている。北朝鮮による警告が出された後の韓国政府(統一部)のコメントはきわめてモデレートであると思っていたが、国防部による人質救出作戦云々などを韓国メディアが報道したことについて北朝鮮が立腹したようだ。「朝鮮中央通信」が「祖国平和統一委員会スポークスマン回答」という形で韓国に入域禁止を通告した事実を伝えている。

    記事では、上記の事項などについて韓国を非難した上で「開城工業地区からソウルが僅か40キロにも満たないということを肝に銘じて口をきくように」、「我々の遮断措置が数日も続かないだろうなどと言っているが、妄想である」、「工業団地の閉鎖は目前の現実となる」、「開城工業地区から我々の勤労者を全て撤収させる断固たる措置を取る」などと警告している。

    「中央特区開発指導総局スポークスマン、風前の灯火となった開城工業地区の運命は、全的に南朝鮮当局の態度如何によると強調」:開城工業団地閉鎖を警告、継続の言い分け (2013年3月30日 「朝鮮中央通信」)

    昨日の記事にも書いた開城工業団地についての北朝鮮「中央特区開発指導総局」スポークスマン談話を「朝鮮中央通信」が報道した。

    報道では「北南間には、何の対話経路も通信経路も存在せ」しないので、「南側人員の開城工業地区への出入りもきわめて危うい状況で行われて」おり、「現在、開城工業地区の運命は、一歩先も見通すことができない状況である」という状況認識を示した上で、それにもかかわらず「傀儡一味と御用メディア、売文家たちは、開城工業地区の出入りがかろうじて継続していることについて『北が外貨収入の源泉あるので、ここには手を付けられない』だの、『北の二つの顔』だのと嘘を並べ立てながら我々の尊厳まで激しく冒涜している」と韓国を非難している。

    したがって、「朝鮮半島情勢が一触即発の戦争前夜」の状況であるにもかかわらず「開城工業地区が維持されていること自体がきわめて非正常なことであ」り、「現実は、直ちに南側の人員の開城工業地区出入りを遮断し、工業地区を閉鎖しても傀儡逆賊一味は、それに対して何も言えない」としている。

    それでは、なぜその「非正常な」状態が維持されているのかというと、「我々は、開城工業地区事業に南半部の中小企業の経営がかかっており、工業地区を直ちに閉鎖すれば、これら企業が倒産し、失業者に転落する状況を考慮し、極力自制している」とその理由を説明し、「開城工業団地で得をしているのは我々ではなく、傀儡一味と南半部の零細中小企業である」であると主張している。

    そして、「我々の尊厳を少しでも傷つけようとするならば、工業地区を容赦なく遮断、閉鎖する」とし、「風前の灯火である開城工業地区の運命は、全的に傀儡一味の態度如何による」と警告している。

    今回の事態を受けて、北朝鮮が開城工業団地に言及したのは今回が初めてであるが、閉鎖をしない理由の半分は正しいことも事実である。開城で工場を運営している企業の大部分は中小企業であり、しかも韓国政府の旗振りで始められたプロジェクトなので、同地区が閉鎖された場合は、韓国政府の責任が追及されることになる。同団地に投資するにおいて、投資企業と韓国政府間に何らかの免責約款は存在するのかもしれないが、それでも政府が責任を完全に回避することはできない。これが、開城工業団地を安易に閉鎖できない理由の一つであることは事実である。

    北朝鮮は韓国の中小零細企業の経営者を失業させないための配慮と言っているが、現実的には開城工業団地を閉鎖すれば、同団地で働く5万人以上の北朝鮮労働者が失業をすることになる。これらの人々に即座に北朝鮮が職を与えることなど、不可能である。もちろん、社会主義経済システムの中で農場に戻すなどして名目的に職を与え、幾ばくかの賃金を支払い続けることはできるかもしれないが、大半をピンハネされていたとはいえ、北朝鮮のそれと比べて非常に良好な労働環境で比較的高い賃金を得ていた北朝鮮労働者は大いに不満を感じるはずである。そして、ピンハネをしている元締めが被る損失も大きいことは間違いない。こういうことを書くと、「中央特区開発指導総局」からは「売文家」と叱られるのかもしれないが、こればかりはどう曲げても事実である。

    こうした、双方における経済的理由もあり、開城工業団地は、南北間の衝突を回避するための安全弁としての役割も大きい。北朝鮮は、「金正日大元帥様の南半部人民に対する慈愛に満ちた措置」として開始された開城工業団地事業は、そう簡単に閉鎖すべきではない。また、韓国側も、メディアの発言はコントロールできないにせよ、政府レベルではより慎重にこの問題に対処すべきである。過去記事にも書いたが、「出入りを遮断」する措置の中には同団地から韓国人が「出」ていく、つまり韓国に戻ることを禁止することも考えられる。韓国軍は、こういう状況を想定して、人質奪還計画も準備しているという話をどこかで聞いたことはあるが、そんなことをすれば、状況はさらに悪化し、それこそ全面戦争に至る可能性も出てくる。

    この際、北朝鮮に対して「政経分離でやりましょう」と提案してみるのもよいかもしれない。核・ミサイル問題が存在する状況で、北朝鮮との経済協力を進めていくことは難しいかもしれないが、開城工業団地という既成事実の上に立ち、北朝鮮との経済協力を進めていくことについては、さすがの「米帝」も文句を言わないと思う。これ、韓国にとっては北朝鮮に「資本主義の味」や「資本主義のやり方」を教えるよい機会になるし、北朝鮮も「米帝が圧殺」しようとしているばかりか、中国との関係も今一つよくない状況の中で、十分に「得」を得られると考えるはずである。

    開城工業団地閉鎖という事態だけは何とか避けて欲しい。

    「朝鮮民主主義人民共和国政府、政党、団体、特別声明」 (2013年3月30日 「朝鮮中央通信」)

    「朝鮮中央通信」が30日、標記のような記事を配信した。

    記事では、この「声明」が出される背景を「金正恩元帥様が下された重大決心は、・・・我が軍隊と人民の滅敵の意志を込めた正義の最終決断である」と金正恩さんの戦略ロケット軍会議における「決心」を受けたものであるとしている。

    そして、B2爆撃機を朝鮮半島に持ち込んだことや銅像破壊作戦を挙げながら、「米帝の強盗的な侵略野望と傀儡逆賊一味の北進企図が度を超え、威嚇恐喝段階から無謀な実戦段階へと入った」という認識を示した上で、「天下第一名将であられる敬愛する金正恩元帥様の時代には全てのことが違うということを肝に銘じなければならない」とし、「朝鮮民主主義人民許和国政府、政党、団体は、朝鮮人民軍最高司令部作戦会議で敬愛する元帥様が下された最終決断と最高司令官の最後の命令を待っている千万軍民の確固たる意志を込め、次のように厳粛に宣言する」とし、次の事項を明示した。

    ************
    1.この時刻から、北南関係は戦時状況に入り、したがって北南間で提起される全ての問題は戦時に準じて処理される。朝鮮半島の平和でも戦争でもない状態は終わった。我々の革命武力が、実際の軍事行動に入った状況で、北南関係も自動的に戦時状況となり、それにより北南間で我々の尊厳と自主権を少しでも傷つける如何なる挑発的行為に対しても予告なく即時断固たる物理的行動により事情にかかわらず無慈悲に懲罰する。

    2.米国と傀儡一味が西海の5つの島であれ軍事境界線一帯であれ、如何なる地域においても北侵戦争の火を付けるための軍事的挑発を行えば、それは局地に限定されるものではなく、全面戦争、核戦争へと発展する。

    米国がハワイとグアム島をはじめとした太平洋上の軍事基地と本土にある核戦略爆撃機まで南朝鮮地域上空に持ち込んで北侵核戦争策動を狂乱的に行っている状況で、朝鮮半島で如何なる軍事的衝突も全面戦争、核戦争に拡大することは自明である。

    我が革命武力のファースト・ストライクに米国本土とハワイ、グアム島をはじめとした太平洋作戦地域全域の米帝侵略軍基地が含まれており、南朝鮮駐屯米軍基地はもちろん、青瓦台をはじめとした傀儡統治機関と傀儡軍基地も同時に焦土と化し、侵略者、挑発者は影も形もなく焼き尽くされ灰となるであろう。

    3.我々は、千金を払っても買うことができない機会を絶対に逃さず、祖国統一大戦の最後の勝利を達成する。我々の祖国統一大戦は、3日大戦でもなく、米国と傀儡教戦況が慌てふためいて正気を取り戻す余裕も与えず、一気に(タンスメ)南朝鮮全地域と済州島まで征服する雷のような速戦速決戦、天と地、海はもちろん、前方と後方の別がない立体的なものとなる。

    この聖なる正義の大戦は、北と南、全民族が参加する汎民族的な全民抗戦であり、その前に極悪な対決狂信者と好戦狂、人間のクズどもをはじめとした民族反逆者は容赦なく懲罰の対象となる。
    *************

    上に書いたとおり、この「声明」は金正恩さんの「決心」に基づくものであるが、各団体の「特別声明」というのはどこでどのように出されており、「戦時」を宣言する根拠はどこにあるのだろうか。これも対米舌戦の延長線上にあるので、根拠について真剣に考える必要もないのかもしれないが、「戦時」というのであれば3月11日に「休戦協定が白紙化」された時点で、「戦時」になっているはずである。

    「天下第一強国」という言葉は少し前からしばしば登場するようになったが、「天下第一名将」という言葉は今回初めて使われたような気がする。

    危険だと思われる点があるとするならば、上の2である。「トクスリ」演習が今後、どのような地域で展開されるのかは分からないが、NLL付近で「挑発的」な演習を行えば、北朝鮮は反撃に出る可能性がある。このところ、米韓共に北朝鮮の「挑発」に対して「対抗措置」として逆挑発を行っている。米国の軍事関係者は「北朝鮮の行為は非常に危険だ」と非難しているが、北朝鮮の挑発に乗っている米韓の動きも「非常に危険」である。このまま事態がエスカレートすれば、本当に不測の事態、偶発的な事態が発生する可能性がある。

    北朝鮮が「全面戦争、核戦争」と威嚇しているのも、ある意味、不測の事態や偶発的な事態に対する危険性を認識しているからであろう。

    ともあれ、開城工業団地の操業は平常通り行われているようであり、南北関係が「戦時」になったとはいえない状況である。今後、開城で何か動きがあれば別だが、北朝鮮としては「千金を払っても買うことができない機会」よりも、中国との関係がギクシャクする中で、開城工業団地で得られる「千金」をそう簡単に手放すことはしないであろう。

    『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 정부,정당,단체 특별성명」、http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-03-30-0065
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「朝鮮中央TV」ワッチャー

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「副部長同志」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

          dprknow

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