「朝日政府間会談で合意した内容」:「朝鮮中央通信」が報道した日本文、日朝交渉の行方は、総連ビルは (2014年5月30日 「朝鮮中央通信」)

    ストックホルムで開催された日朝間会談の結果の大筋を29日、「朝鮮中央通信」が伝え、同内容を「朝鮮中央TV」の「20時報道」の最後で読み上げた。また、30日付けの『労働新聞』には、「朝日政府間会談結果と関連する報道」というタイトルで「朝鮮中央通信」の報道を引用した記事が掲載されている。

    「朝日政府間会談結果と関連する報道」を読み上げるアナウンサー
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    Source: KCTV, 2014/05/29放送

    日本政府は29日午後の内閣官房長官定例記者会見において資料配付をしながら公表している。「朝鮮中央通信」が29日のどのタイミングで本件に関する報道をしたのかは確認できていないが、少なくとも同日夜には同通信HPに日本語の翻訳文と共に掲載されていた(ただし、外国語はその時点では日本語のみ。31日朝には同通信が準備している全ての言語である英、中、西、日に翻訳されている)。

    29日の「朝日政府間会談結果と関連する報道」では、会談での合意事項の大筋を伝えるだけの内容であったが、30日には「朝鮮中央通信」が「朝日政府間会談で合意した内容」として日本語の翻訳文と共に日本政府が記者会見で配付した資料とほぼ同じ内容の記事を配信した。

    興味深いのは、日朝双方が発表した合意文が翻訳文を比較してもほぼ語彙レベルで一致している点である。当然といえば当然なのかもしれないが、北朝鮮との合意文作成では、双方が発表する文に違いがあるケースは少なくない。最近では、韓国との間の開城工業団地など南北関係改善のための協議の合意文、そして2012年2月29日に米国との間で締結された「2.29米朝合意」がそれに当たる。特に後者は、「ロケット発射」を巡る双方の主張に著しい差があり、結局、同年4月に北朝鮮が「銀河3-1」号朗ケットを発射したことで、この合意は流れてしまった。

    そのようなことからすると、今回の日朝合意文は、恐ろしいほど一致している。英文に翻訳された文書も読んでみたが、朝鮮文(=日本文)に忠実に翻訳されている。以下、「朝鮮中央通信」が配信した「合意した内容」(同通信が配信した日本文)と『毎日新聞』に掲載された「日朝協議:合意事項の全文」を並べて掲載しておく。「首相官邸」、「外務省」など政府関連のサイトで配布された文書を探してみたが、見つけることが出来なかった。

    『毎日新聞』、「日朝協議:合意事項の全文」、http://mainichi.jp/select/news/20140530k0000m010096000c2.html

    C=「朝鮮中央通信」、M=『毎日新聞』

    C:「 双方は、朝日平壌宣言に従って不幸な過去を清算し、懸案を解決し、国交正常化を実現するために真しな協議を行った。」
    M:「双方は、日朝平壌宣言にのっとって、不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現するために、真摯(しんし)に協議を行った。」

    C:「日本側は、共和国側に1945年を前後にして共和国領内で死亡した日本人の遺骨および墓地、残留日本人、日本人配偶者、拉致被害者および行方不明者を含むすべての日本人に対する調査を要請した。」
    M:「日本側は、北朝鮮側に対し、1945年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する調査を要請した。」

    C:「共和国側は、日本側がかつて拉致問題に関連して傾けてきた共和国の努力を認めたことを評価し、従来の立場はあるが、すべての日本人に対する調査を包括的かつ全面的に行って最終的に日本人に関するすべての問題を解決する意思を表明した。」
    M:「北朝鮮側は、過去北朝鮮側が拉致問題に関して傾けてきた努力を日本側が認めたことを評価し、従来の立場はあるものの、全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施し、最終的に、日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明した。」

    C:「日本側はこれに従って、最終的に現在、日本が独自に取っている対朝鮮(制裁)措置を解除する(国連安保理決議に関連して取っている措置は含まれない)意思を表明した。」
    M:「日本側は、これに応じ、最終的に、現在日本が独自に取っている北朝鮮に対する措置(国連安保理決議に関連して取っている措置は含まれない)を解除する意思を表明した。」

    C:「双方が取る行動措置は、次のとおり。 双方は、早い時日内に次の具体的な措置を実行に移すことにし、そのために緊密に協議していくことにした。」
    M:「双方が取る行動措置は次の通りである。双方は、速やかに、以下のうち具体的な措置を実行に移すこととし、そのために緊密に協議していくこととなった。」

    C:「―日本側
    第一に、共和国側と共に朝日平壌宣言に従って不幸な過去を清算し、懸案を解決し、国交正常化を実現する意思を再び明らかにし、日朝間の信頼をつくり、関係改善を志向して誠実に臨むことにした。」
    M:「−−日本側
     第一に、北朝鮮側と共に、日朝平壌宣言にのっとって、不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現する意思を改めて明らかにし、日朝間の信頼を醸成し関係改善を目指すため、誠実に臨むこととした。」

    C:「第二に、共和国側が包括的調査のために「特別調査委員会」を設け、調査を開始する時点で人的往来規制措置、送金報告および携帯輸出申請金額に関連して共和国に取っている特別な規制措置、人道目的の共和国国籍船舶の日本入港禁止措置を解除することにした。」
    M:「第二に、北朝鮮側が包括的調査のために特別調査委員会を立ち上げ、調査を開始する時点で、人的往来の規制措置、送金報告及び携帯輸出届け出の金額に関して北朝鮮に対して講じている特別な規制措置、及び人道目的の北朝鮮籍の船舶の日本への入港禁止措置を解除することとした。」

    C:「 第三に、日本人遺骨問題に対しては共和国側が遺族の墓参り訪問の実現に協力したことを高く評価し、共和国領内に放置されている日本人の遺骨および墓地の処理、墓参り訪問に関連して共和国側と引き続き協議し、必要な措置を取ることにした。」
    M:「第三に、日本人の遺骨問題については、北朝鮮側が遺族の墓参の実現に協力してきたことを高く評価し、北朝鮮内に残置されている日本人の遺骨及び墓地の処理、また墓参について、北朝鮮側と引き続き協議し、必要な措置を講じることとした。」

    C:「ハ キ ナ フ」(typoと思われるエラー)

    C:「 第四に、共和国側が提起した過去の行方不明者に対して引き続き調査を実施し、共和国側と協議して適切な措置を講じることにした。」
    M:「第四に、北朝鮮側が提起した過去の行方不明者の問題について、引き続き調査を実施し、北朝鮮側と協議しながら、適切な措置を取ることとした。」

    C:「第五に、在日朝鮮人の地位に関連する問題に対しては朝日平壌宣言に従って誠実に協議していくことにした。」
    M:「第五に、在日朝鮮人の地位に関する問題については、日朝平壌宣言にのっとって、誠実に協議することとした。」

    C:「第六に、包括的で全面的な調査の過程に提起される問題を確認するために共和国側の提起に対して日本側の関係者との面談、関連資料の共有など、適切な措置を講じることにした。」
    M:「第六に、包括的かつ全面的な調査の過程において提起される問題を確認するため、北朝鮮側の提起に対して、日本側関係者との面談や関連資料の共有等について、適切な措置を取ることとした。」

    C:「 第七に、人道的見地から適切な時期に共和国への人道的支援を実施することを検討することにした。」
    M:「 第七に、人道的見地から、適切な時期に、北朝鮮に対する人道支援を実施することを検討することとした。」

    C:「 ―共和国側
    第一に、1945年を前後にして共和国領内で死亡した日本人の遺骨および墓地と残留日本人、日本人配偶者、拉致被害者および行方不明者を含むすべての日本人に対する調査を包括的かつ全面的に実施することにした。」
    M:「−−北朝鮮側
     第一に、1945年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施することとした。」

    C:「 第二に、調査は一部的な調査だけを優先視せず、すべての分野に対して同時並行的に行うことにした。」
    M:「第二に、調査は一部の調査のみを優先するのではなく、全ての分野について、同時並行的に行うこととした。」

    C:「第三に、すべての対象に対する調査を具体的に真しに行うために特別な権限(すべての機関を対象に調査できる権限)が付与された「特別調査委員会」を設けることにした。」
    M:「第三に、全ての対象に対する調査を具体的かつ真摯に進めるために、特別の権限(全ての機関を対象とした調査を行うことのできる権限)が付与された特別調査委員会を立ち上げることとした。」

    C:「第四に、日本人遺骨および墓地、残留日本人および日本人配偶者をはじめ日本人に関連する調査および確認状況を随時日本側に通報し、その過程に発見される遺骨の処理と生存者の帰国を含む去就問題は日本側と適切に協議することにした。」
    M:「第四に、日本人の遺骨及び墓地、残留日本人並びにいわゆる日本人配偶者をはじめ、日本人に関する調査及び確認の状況を日本側に随時通報し、その過程で発見された遺骨の処理と生存者の帰国を含む去就の問題について日本側と適切に協議することとした。」

    C:「 第五に、拉致問題に対しては拉致被害者および行方不明者に対する調査状況を随時日本側に通報し、調査の過程に日本人生存者が発見される場合、その状況を日本側に知らせ、帰国させる方向で去就問題に関連して協議し、措置を講じることにした。」
    M:「第五に、拉致問題については、拉致被害者及び行方不明者に対する調査の状況を日本側に随時通報し、調査の過程において日本人の生存者が発見される場合には、その状況を日本側に伝え、帰国させる方向で去就の問題に関して協議し、必要な措置を講じることとした。」

    C:「 第六に、調査が進ちょくすることに合わせて日本側の提起に対してそれを確認できるように日本側関係者の共和国滞在、関係者との面談、関係場所の訪問を実現させ、関連資料を日本側と共有して適切な措置を講じることにした。」
    M:「 第六に、調査の進捗(しんちょく)に合わせ、日本側の提起に対し、それを確認できるよう、日本側関係者による北朝鮮滞在、関係者との面談、関係場所の訪問を実現させ、関連資料を日本側と共有し、適切な措置を取ることとした。」

    C:「 第七に、調査は迅速に行い、その他の調査の過程に提起される問題はいろいろな形式と方法で引き続き協議し、適切な措置を講じることにした。」
    M:「第七に、調査は迅速に進め、その他、調査過程で提起される問題はさまざまな形式と方法によって引き続き協議し、適切な措置を講じることとした。」

    このように、翻訳上の違いは若干あるものの、内容においては完全に一致していることが分かる。

    注目される点は、双方が「拉致被害者」という言葉を使っていることである。2002年に金正日が日本人拉致を認め謝罪したとき、北朝鮮が国内向けの報道でこれをどう報じたのかについては、私は確認するすべがない。しかし今回、「拉致被害者」という言葉を使っていることからすると、少なくとも何者かによって「拉致」された「被害者」が「北朝鮮領内」にいる可能性を北朝鮮政権が対内的にも認めたことになる。少なくとも「ありもしない拉致問題」という従来の姿勢からすれば、一歩踏み込んでいることになる。

    「ありもしない拉致問題」という認識が、公開された「将軍様」の「お言葉」であるのか、それとも当局者の認識であるのかもきちんと確認する必要があるが、2008年8月に従来の「拉致問題は解決済み」という主張をひっくり返して北朝鮮が再調査を決めた経緯からすると、「お言葉」ほどの重みはないのであろう(この時は、日本側の政権交代により、調査の実施には至らなかった)。

    もちろん、何の断りもなく「再調査」としていまうと、北朝鮮の面目が傷つくので「従来の立場はあるが」という一文を挟むことで、それを避けている。「そんなに日本側が言うのであれば、『解決済み』ではあるが、もう一度調べてやろう」という意味合いであろう。

    上のような事情もあり、北朝鮮は、「拉致被害者」という言葉を入れるのを最初は拒んだはずである。しかし、「拉致被害者」という言葉が入らなければ、安倍政権が「拉致問題解決」を宣伝するのに不都合なので、日本側が北朝鮮に強くこの言葉を入れることを求めたのであろう。

    私は、今回の合意は「すべての日本人に対する調査を包括的かつ全面的に」というところ意義があると考えている。拉致被害者の一日も早い帰国が、日朝間における人道的な最重要課題であることは間違いないが、同時に日本人の遺骨収集問題も遺族にとっては非常に重要な問題である。「拉致被害者」に絞った1か0かの交渉ではなく、できるところからやっていき、それを拉致問題解決につなげていけるのであれば、今回の合意の意味は大きい。

    また、合意文には北朝鮮が「最終的に日本人に関するすべての問題を解決する意思を表明した」とも書かれている。この文も非常に重要で、「全ての問題を解決する」ということは、今度こそ「解決済み」にするという意味が込められている。これは、必ずしも日本側が望むとおりの「全ての問題」の解決になるとは限らない。その線引きをどこでやるのか、これからの交渉の中で話し合われるのであろうが、たとえば遺骨のDNA鑑定をする場合でも、双方が納得できるよう第三国の研究機関、例えば今回交渉を行ったスウェーデンの研究機関で行うことにすれば、不要な摩擦を生じさせることもないであろう。

    「特別調査委員会」に「特別な権限(すべての機関を対象に調査できる権限)が付与」するとしている点も注目される。とりわけ拉致については「軍部」や「諜報機関」関与しているので、日本側が要求したのであれば「特別な権限」を付与させた意義は大きい。北朝鮮は、いざとなると「軍事情報は公開しないのは国際的な慣行」と逃げる可能性は排除できないが、この「特別調査委員会」がどのように構成されるかに注目する必要がある。特に、この委員会に「元帥様」のお墨付きが付くのかどうかが重要で、もしそれが実現すれば本当に強力な権限を持った「委員会」となる。一方で、お墨付きの「委員会」が「いなかった」と発表した場合、それを否定することは未来にわたり大変困難になるという可能性もある。

    また、「調査を開始する時点」をどう判断するのかも明らかにされていない。下手をすれば、「開始した、開始してない」という言い争いで、今回の合意自体が流れてしまう可能性すらある。その時に「人的往来規制措置、送金報告および携帯輸出申請金額に関連して共和国に取っている特別な規制措置、人道目的の共和国国籍船舶の日本入港禁止措置を解除」どのような順番でどのようにやっていくのか。この3つを具体的に提示していることからすれば、日朝双方はそれぞれのシナリオを準備しているはずである。

    では、今回の交渉に「元帥様」はどれほど表に出てコミットするのであろうか。興味深いのは、「過去の清算」を除いた部分で、日本側が北朝鮮に提示した「日本が独自に取っている対朝鮮(制裁)措置を解除」が、北朝鮮が渇望するような内容ではないという点である。また、合意文に掲げられているような「日本独自の規制解除」がされたとしても、対内的な「元帥様」の宣伝には使えない。そう考えると、やはり総連ビルが焦点となってくる。

    金正恩は5月23日に「総連第23回全体大会」に「祝賀文」を送っている。総連の第22回大会は2010年5月に開催されているが、この時、本国から送られた「祝賀文」は金正日発ではなく、「最高人民会議常任委員会」発であった。

    『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 재일본조선인총련합회 제23차 전체대회에 축하문을 보내시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-24-0001&chAction=S
    『朝鮮新報』、「総連 第22回全体大会行われる」、http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2010/01/1001j0523-00002.htm

    5月23日の「祝賀文」は、24日付け『労働新聞』トップに大きく掲載され、「朝鮮中央TV」でも読み上げられていた。このように、「元帥様」の「在日同胞」に対する関心は宣伝されている。総連ビル競売について、北朝鮮は繰り返し非難しているが、4月5日付け『労働新聞』に掲載された個人名の論評「『法治』の看板の下、行われた強奪詐欺劇」という記事の中で「日本当局が本当に朝日関係改善を望むのであれば、朝日関係の運命を台無しにする可能性がある現事態の前にしてよく考えなければならず、不純な目的の下で行われている総連中央会館強奪策動を直ちにやめなければならない」と主張している。

    『労働新聞』、「《법치》의 간판밑에 벌어진 강탈사기극」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-05-0033&chAction=S

    日朝関係の枠組みの中だけで北朝鮮が「核・ミサイル」を放棄する可能性はない。それがないのであれば、日朝国交正常化もあり得ない。もしやるとするならば、安倍政権は小泉政権以上の覚悟を要することになるが、そんなことは考えてもいないであろう。だとすると、今回の合意を「元帥様」の功績につなげるものは、やはり総連会館の「奪還」だけであろう。日本政府は表面的には「司法には介入できない」という立場を繰り返し述べているが、司法的な処理が完了した時点で落札者と交渉する道は残されている。仮に日本政府が落札者から購入したとし、管理や支払をどのようにやっていくのかという問題は残るが、これが「元帥様」の功績になるのであれば、北朝鮮は乗ってくるであろう。

    「偉大な同志3 愛は代を継いで」:飛行士墜落の理由、その子へのサングラスの話し (2014年5月25日 「朝鮮中央TV」)

    25日に「朝鮮中央TV」で放送された「新たに出た朝鮮記録映画」「偉大な同志3 愛は代を継いで」の録画を今夜見ていたら、過去記事で問題にしたことに対する答えをいくつか見つけることが出来たので、記事にしておく。

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    Source: KCTV, 2014/05/25放送

    まず、金正恩とサングラスを掛けてツーショットに写っていた飛行士の謎が解けた。話は彼のお父さんに遡る。

    彼の父親は「キル・ヨンジョ英雄」と呼ばれる空軍飛行士で、飛行中に飛行機で火災が発生したにもかかわらず、「革命の首脳部の安全と人民の財産を守るために、脱出することなく飛行機を操縦し続け殉死した」人だそうだ。下は、「キル・ヨンジョ英雄」の半身像。
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    Source: KCTV, 2014/05/25放送

    金正日は彼を「英雄中の本当の英雄」と称賛し、「英雄の妻に栄光の軍服を着せてくださり、子供たちを党が全て面倒を見ながら育てることにして下さった」という。下の写真は、「英雄の妻」と金正日
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    Source: KCTV, 2014/05/25放送

    そしてその愛を「熱く引き継いだ」のが金正恩。金正恩は、「英雄の子供をお父さんのように立派な飛行士に育てよう」と提案した。
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    Source: KCTV, 2014/05/25放送

    そして、金正恩は「息子」を「飛行士大会」などで演説させ、「息子」の飛行訓練も「指導」した。そして、訓練を終えた「息子」に「自ら持ってこられた色眼鏡(サングラス)を抱かせて下さった敬愛する元帥様の愛」を受け取り、
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    Source: KCTV, 2014/05/25放送

    サングラスを掛ける「息子」
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    Source: KCTV, 2014/05/25放送

    そして、既報のサングラスをかけた飛行士との記念撮影に至った。
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    Source: KCTV, 2014/05/25放送

    おもしろいと思ったのは、私のようなどうでもよい「突っ込み」をする日本人民に対してではなく、なぜ彼が「元帥様」とのツーショットでサングラスを掛けていたのかが朝鮮人民にとっても「謎」であり、それをわざわざ後で謎解きしている点である。この謎解きを敢えて「偉大な同志3」のために取っておいたのか、それとも朝鮮人民の関心が高まったがために説明したのかがとても知りたいところである。「愛は代を継いで」という副題からすれば、サングラス贈呈も金正日から引き継いだ「英雄飛行士」に対する「愛」ということなので、意図的な「謎」だったのかもしれない。

    「<録画実況>第9回全国芸術人大会参加者のためのモランボン楽団祝賀公演開催」:ソヌ・ヒャンヒ登場せず、「第1バイオリン手」はチャ・ヨンミ、今一つ厚みがない (2014年5月23日 「朝鮮中央TV」)

    以下、放送中に書き込んだランダムな感想である。

    ・金ヨジョンは背景で拍手喝采、李雪主はファーストレディーの地位、差別化か
    ・「愛国歌」:アカペラから二重唱、新スタイル?
    ・金正日称賛歌から入る:平壌公演で金正恩ソングの連発が問題となったのか?
    ・ソヌ・ヒャンヒのポジションにやはりチャ・ヨンミが
    ・「第1バイオリン手」チャがソロを演奏
    ・ソロをやらせる楽器が増えたか?スターを出さないためか(権力分散)?
    ・歌手名を出さないか、出しても小さい
    ・再び金正日、過去動画スクリーンに
    ・「元帥様」は、「満風歌」で歌詞にのみ登場
    ・アップはチャ、「第1バイオリン手」
    ・「空軍」関係の歌のメドレー
    ・カメラワーク、速い曲なのにスピード感がない
    ・「飛行士大会」では、同じメドレーでソヌ・ヒャンヒが演奏していた。奏者に歌を歌わせたのは、何か意味があったのか。
    ・しかし、歌唱が自由になったような、羅ユミが自分らしく歌っているような・・・・あの、北朝鮮独特の歌い方ではない。
    ・これが「コピーではなく」という「元帥様」の指示なのか
    ・世界名曲メドレー、「我々に羨むものはない」(朝鮮歌謡)から始まり、クラシック系世界の名曲
    ・と思ったら、「Falling Leaves」をサックスで、なかなかシブイ
    ・モランボン団員が、ステージから「元帥様」の所に走って行く
    ・しかし、ストレートな「元帥様」の歌は1曲もなし

    ソヌ・ヒャンヒがいないためか、曲に厚みがないし、おもしろみもない
    その意味を金正恩は理解できるのだろうか。理解した上で彼女を外すのか、戻すのか。

    <追記>
    下の「公演」の様子をキャプチャーで紹介しておく。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    金正恩夫妻と少し後ろ(右端)を拍手をしながら歩く金ヨジョン
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    「愛国歌」は彼女(羅ユミ?)のアカペラから始まる。始まりはなかなかカッコイイ公演だったのだが。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    そこに彼女(リュ・ジナ?)が合流してくる。人と人名が正しければ、新「共和国功勲俳優」と登壇「討論者」のお披露目公演ということになる。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    そして、今公演に登場する残り3名の歌手が合流して、5人となる。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    1曲目「愛についての思い」を歌う羅ユミの名前の前には「功勲俳優」の称号が付けられている。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    この歌は「将軍様」の「愛」を歌う歌なので、当然この人がスクリーンに登場する。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    そして、2曲目「白頭の馬蹄の音」で「第1バイオリン手」チャ・ヨンミの早弾きソロ。こちらもお披露目か。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    両江道の公演などと比較する必要があるが、この曲ではバイオリンのみではなく、続けてチェロ、キーボード、ドラムなどのソロが続く。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    今までサックスをどれほど活用していたか記憶が曖昧だが、今回はサックスについてはなかなかカッコヨク使っているような気がする。上に書いた「Falling Leaves」でもそうだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    「運動会」があるので、取りあえずここまで。「一心団結」、「タンスメ」で「바줄당기기(綱引き)」をやってきます。

    <追記1の続き>
    「将軍様の思い」を歌う羅ユミ。上に書いたとおり、「北朝鮮的」ではなく、日本の演歌歌手のようだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    間奏の背景には楽器の前で芸術指導をする「将軍様」
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    「元帥様」は出ないと上に書いたが、いつものツーショットなどで少し出ている。しかし、歌われている歌は「私は永遠にあなたの息子」。金正日回帰の公演で、何とも意味ありげな演出だ。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    昨日は気付かなかったのだが、「世界名曲メドレー」の中で何とか「交響曲40番1楽章(タイトルが読めないので間違っている可能性あり」のキーボードからバイオリンに渡されるときに「ビヨーン」という音が入っているが、これはキーボードの効果音なのだろうか。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    「Falling Leaves」は、リズムはタンゴであるが、サックスの奏法はジャズに近いような気がするがどうだろうか。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    「世界名曲メドレー」は、「この世に羨むものはない」から始まり「輝く祖国」という「朝鮮曲」のサンドイッチもこれまで通りだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    演奏が終了し、「元帥様」のもとに走って行くモランボン楽団員
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    想定外の演出に唖然とする観衆
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    「録画実況」では、下のシーンを先に見せているところが実に心憎い構成である。

    そして、握手の一番手は、リュ・ジナであった。
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    Source: KCTV, 2014/05/24放送

    ソヌ・ヒャンヒは、会場にさえ呼ばれなかったのだろうか。

    <追記2:「바다 만풍가」の和訳について>
    コメントでご指摘いただいて、そちらのお返事にも書いたのだが、これからしばらくは定番楽曲になりそうなので、記事内にも転載しておく。

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    「바다 만풍가」ですが、私は「順風満帆」をイメージして「海、満風歌」と勝手に訳していましたが、「満豊歌」の方が良さそうですね。決めつけていたので考えもしませんでしたが、「豊漁」との関連から行けば、後者でしょう。「朝鮮中央通信」の日本語版で確認してみたところ、日本語で「大漁歌」(コメントの「豊漁」はエラー)、英語で「 "A Song of a Big Haul of Fish" 」と書いてありました。また「web朝鮮語大辞典」でも「満豊年」という言葉を調べると「全ての穀物と実が良く実り、良く熟して大きくなった豊年」と書かれています。よって、本来は「農場」での「満豊」を「海」での「満豊」とつなぎ合わせたのだと思います。朝鮮語は奥が深いです。ご指摘、ありがとうございました。
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    「敬愛する金正恩同志が金策工業総合大学教育者住宅建設場を視察された」:国防委員会設計局新設か、金正恩「安全性」について言及 (2014年5月21日 「労働新聞」)

    21日付けの『労働新聞』に金正恩が「金策工業総合大学教員宿舎工事現場」を視察したことを伝える記事が掲載された。「13日に住宅建設現場で事故が発生」して以来、初めての建設現場視察なので、この事故に関する発言があるのではと思い記事をよく読んでみた。

    すると、国防委員会の中に「設計局」なるものが新設されたようだ。「新設」なのかどうか、過去の『労働新聞』記事をくまなく調べることはしていないが、『労働新聞』HPを「設計局」というキーワードで検索してみると、5月19日報じられた金正恩の「デソンサン総合病院視察」の記事の中で使われているケース1つしか出てこない。いずれもマ・ウォンチュン陸軍中将が「国防委員会設計局長」として同行しているために出てくるのであるが、これまで「設計局」が国防委員会内になかったとすれば、13日の事故を受けて新設されたのであろう。13日の事故の責任は、ソヌ・ヒョンチョル朝鮮人民軍内務軍将領が謝罪していることからも「内務軍」にあることになっているが、北朝鮮の最高権力機関の中に「建設局」を設けることで、事故の再発防止に向けたきちんとした取り組みをしようという意図があるのかもしれない。

    過去記事には、今回の事故報道が朴槿恵の「無策」との対比という意味が強いのではないかと書いたが、「建設局」を新設することまでしているのならば、この事故が民心を動揺させるほど大規模なものであった可能性が高い。

    金正恩は、「金策工業大学教育者宿舎」建設現場で、「千年間責任を持って、保証しようというスローガンを高く掲げ、建設で工法の基準を徹底して守り、建築物の安全性を確固として保障することは、朝鮮人民軍第267軍部隊の軍人建設者の仕事に打ち込む態度」であり、「全ての建設部門で、彼らの闘争気風を見習わなければならない」と述べている。「朝鮮人民軍第267部隊は「馬息嶺速度を創造した軍部隊」とも言っているので、「馬息嶺スキー場」建設に動員された部隊であろう。

    しかし、「建設工法の基準を徹底して守り、建築物の安全性を確固として保障する」ことに関しては、「元帥様」の「お言葉」の中でも重要度は低いようで、『労働新聞』のpdf版で見る限りは、他の部分と分けるためのボールドのゴシック体は使われていない。この辺りをどう読むべきか悩むところだが、事故の責任が「元帥様」に行かないようにという配慮なのかもしれない。

    「元帥様」の「お言葉」は、下の例のようにボールドになっている。
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 김책공업종합대학 교육자살림집건설장을 돌아보시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    しかし、安全性に関する言及(黄色いハイライト部分、ハイライトは著者加工)は、ボールドになっていない。
    okotoba2.jpg
    Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 김책공업종합대학 교육자살림집건설장을 돌아보시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    北朝鮮は、朴槿恵がセウォル号沈没事故が起きた直後にもかかわらずオバマと一緒に艶やかな服を着てチャラチャラしていたと非難しているが、「元帥様」も工事現場視察でうれしそうに笑っている。金正恩の左(軍服着用)がマ・ウオンチュン「設計局長」。
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 김책공업종합대학 교육자살림집건설장을 돌아보시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    事故に関連して、「朝鮮赤十字会中央委員会委員長に南朝鮮赤十字社総裁が慰労電文を送ってきた」と20日の「20時報道」で伝えていた。事故に対する韓国の反応を「慰労電文」とはいえ、これほどの迅速に報道するのも「異例」ではないだろうか。

    「第9回全国芸術人大会参加者のためのモランボン楽団祝賀公演開催」:ソヌ・ヒャンヒ格下げか? (2014年5月20日 「朝鮮中央TV」)

    20日付けの『労働新聞』には、既に「祝賀公演」に関する記事が写真とともに掲載されている。「朝鮮中央通信」も14枚の写真とともにこの「祝賀公演」の様子を伝えている。15時9分に放送された「朝鮮中央TV」の「録画報道」では、別の写真も交えながら、公演の様子を伝えた。静止画像報道なので曲を聞くことはできなかったが、大写しになったのは、歌手で人民貢献俳優称号を受けた羅ユミ(未確認ながら)と演壇で「討論」をしたバイオリニストのチャ・ヨンミであった。やはり「第1バイオリン手(バイオリニスト)」には一般的な「ベスト」以上の意味があり、「第1秘書」の「第1」と同様の意味が付与されていたようだ。ソヌ・ヒャンヒについてはいつものポジションで演奏しているようであるが、単独の写真は出なかったばかりか、「元帥様」と団員が握手しているシーンの写真でも比較的離れた位置に立っており、正面写真ではない。

    追って、静止画像を掲載することにするが、どうやら、ソヌ・ヒャンヒは何らかに理由で格下げされたようだ。

    <追記1>
    5月20日「朝鮮中央TV」が放映した「録画報道」で「愛国歌を演奏」とアナウンスしながら見せた静止画。一番左の女性がソヌ・ヒャンヒだと思ったが、どうやらチャ・ヨンミのようだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/20放送

    「朝鮮中央通信」が20日付けで配信した「モランボン楽団祝賀公演継続開催」という記事に添付されている3人がクリアに写っている写真を見ると、ソヌ・ヒャンヒはいないようだ。
    no sonu1
    Source: KCNA, 2014/05/21

    また、昨日「録画報道」を見たときは下の写真の右端に立っているのがソヌかと思ったが、どうやら違うようだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/20放送

    ソヌ・ヒャンヒは「楽長」どころか、レギュラーメンバーからも外されてしまったのであろう。そう考えると、両江道公演前の平壌公演で彼女がいなかったのも理解できる。それにしても、韓国メディアなどで「粛清された」と書き立てられたメンバーが健在どころか「芸術人大会」の壇上に上がり、書き立てられなかったソヌ・ヒャンヒが格下げというのも実に皮肉な話だ。

    この刈り上げ頭はリュ・ジナだと思うが、金正恩に深々と頭を下げているだけではなく、
    20140520_kctvasf_000976738.jpg
    Source: KCTV, 2014/05/20放送

    李雪主にも何か言っているようだ(右端)。
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    Source: KCTV, 2014/05/20放送

    本公演には、金ヨジョンも同行している。「戦闘飛行術大会」の時もそうであったが、彼女は崔龍海のいる側(左端)に座るようで、「党幹部」であるということの証左なのだろうか。
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    Source: KCTV, 2014/05/20放送

    「平壌国際プロレスリング競技大会が開催される」:猪木議員も参加 (2014年5月19日 「朝鮮中央通信」)

    19日の「20時報道」を見ていたら、このような報道が流れた。同報道は、「朝鮮中央通信」も同日配信している。

    「国際プロレス大会」は、「8月末に平壌で開催され、日本体育平和体育交流協会理事長も勤める猪木議員とチャン・ウン国際武闘競技委員会委員長兼国際テックォンド連盟総裁を共同委員長」として開催される。
    大会には、「日本と米国をはじめとした世界の有名なプロレス強者(チャンピオン)が参加する」という。

    北朝鮮には「プロレス選手」はいないはずだが、誰を出してくるのだろうか。そして、どの国のどの選手を「叩きつぶす」シナリオにするのかが見物である。

    「住宅建設場で発生した事故と関連し、責任幹部が遺族に深い慰労の意を表し、首都市民に謝罪」:「朝鮮中央TV」が18日夜に報道、朴槿恵政権のセウォル号沈没事故への対応と比較のためか (2014年5月18日 『朝鮮中央TV」)

    「朝鮮中央通信」が同社HPで海外向けに配信した「住宅建設現場の事故」について、「朝鮮中央TV」が22時台に放送する「今日の主要ニュース」の中で報じた。「朝鮮中央通信」だけの報道であれば、海外向けのプロパガンダの可能性もあると思っていたのだが、国内向けのテレビ放送が報じたとなると、実際に発生した事故ということであろう。

    「朝鮮中央TV」の報道内容は、「朝鮮中央通信」の報道をそのまま読み上げているだけである。事故の詳細は伝えていないが、「13日、平壌市ピョンチョン区域の建設場では、住民が使い、生活するようになる住宅施行をいい加減にやり、それに対する監督統制をきちんとしなかった幹部の無責任な行動により重大な事故が発生し、人命被害が発生した」と伝えている。

    上で「プロパガンダの可能性」と書いたのは、北朝鮮がこのところ展開しているセウォル号沈没事故に対する朴槿恵政権の「無責任かつ無能な対応」キャンペーンを考えたからである。拙ブログでは紹介していないが、北朝鮮では朴槿恵政権非難の一環として、韓国メディアが報じた沈没現場の映像などを使いながら、いかに朴槿恵政権の事故対応が悪かったかについての「座談会」番組などを放送している。

    そこで、北朝鮮での事故の報道であるが、「事故が発生して直ぐ、国家的な非常対策機構が発動され、生存者を救出し」などと報じ、韓国政府の対応との差を際立たせている。さらに、崔ブイル人民保安部長が「今回の事故の責任は、朝鮮労働党の人民愛の政治をきちんと支えることができなかった自分にあるとし、人民の生命財産を危険に晒している要素を必要な時に見つけ出し、徹底した対策を立てることが出来ず、想像も出来ない事故を起こしたことについて反省した」など、平壌市や労働党の幹部が相次いで謝罪する様子を伝えている。これなど、朴槿恵が事故の犠牲者家族に対してなかなか直接謝罪をしなかったのとは対照的である。

    金正恩はといえば、「敬愛する元帥様は、今回の事故について報告を受けられ、大変心を痛められ、夜を徹して党と国家、軍隊の責任幹部が万難を排し事故現場に出向き、救助戦闘を指揮するようされただけではなく、被害を一日も早く癒やすような具体的な教えを下さった」とのことである。金正恩が「夜を徹して」何かをするという逸話はしばしばあるものの、やはりこれも朴槿恵との対比の意図があるのであろう。

    日本のメディアは「異例の報道」などと伝えているが、「異例の報道」の裏にはそれなりの理由がありそうだ。

    事故のニュースを伝えるアナウンサー
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    Source: KCTV, 2014/05/18放送

    現場の写真1。最近ロシアから寄贈されたとみられる消防車(左下)も出動している。
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    Source: KCTV, 2014/05/18放送

    事故現場を訪れた崔ブイルか?
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    Source: KCTV, 2014/05/18放送

    現場の様子2
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    Source: KCTV, 2014/05/18放送

    深々と頭を下げて謝罪する幹部。セウォル号沈没事故関連の「座談会」では、「朴槿恵は、腰を90度曲げて謝罪しなければならない」と言っていた。5月18日の『労働新聞』(Web版)に掲載された記事でも、この写真を使っている。
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    Source: KCTV, 2014/05/18放送

    「第9回全国芸術人大会開催」:金正恩「モランボン楽団以外は時代遅れ」、コスチュームではない軍服姿のモランボン楽団員、生きていたヒョン・ソンウォル、モランボン楽団長として経緯説明、金正恩も「総話」 (2014年5月17日 「労働新聞」)

    16日夜、「朝鮮中央TV」が何かの大会の様子を放送していた。他のことをやっていたので、何かの「記録映画」だと思い音を出さずにウィンドウを最小化して見ていたのだが、今朝、見直してみると「第9回芸術人大会」の「実況録画」放送であった。「4.25文化会館」で開催された「大会」には、金己男、崔泰福、崔龍海(『労働新聞』紹介順)などが参席した。軍関係者は「武力機関幹部」としか紹介されていないので、高位の人間は参加しなかったのであろう。崔泰福が「開会の辞」を読み上げ、続いて金己男が「敬愛する金正恩同志が第9回全国芸術人大会参加者に送って下さった歴史的書簡『時代と革命発展の要求に合うように主体的文学芸術の新たな全盛期を開いていこう』」を読み上げた。

    同「書簡」で金正恩は文学、映画、絵画、音楽、演劇など芸術全般について述べているが、総じて下記のように苦言ばかりである。

    「文学芸術部門の事業が党と革命の要求、時代の呼びかけに答えることができておらず」、「文学芸術部門が固定化した枠と古いカラーに埋もれ、時代の流れに合った名作、千万軍民を強盛国家建設と社会主義守護戦へと力強く奮い立たせる戦闘性とアピール性が強い作品を創作できていない」と「書簡」冒頭で指摘し、「今、文学芸術部門の創作指導幹部と創作家、芸術人の中に、自分の領導者を絶対的に信じて従い、文学芸術発展のための党の構想と意図を決死貫徹するという思想的覚悟と立場が正しく定立されていない。少なからぬ創作家、芸術人が敗北主義に陥り、あれこれと言い訳ばかりしながら、現実に身を委ねることなく、時代の要求を無視しながら名作創作のために思索と熱情を傾注することなく、貴重な時間を無駄にしている」と批判している。そして、「時代の要求を無視」する芸術家について「創作家、芸術人が現実を無視し、目をつぶり耳を塞いでいれば、あっという間に時代に取り残され、人民の非難を受けることになる」と続けている。

    このように芸術全般を批判した上で金正恩は、モランボン楽団を例に挙げながら「モランボン楽団が創作した革新的な創作気風は、芸術人が見習わなければならない良い模範とな」るとし、「既成の形式と枠から抜け出し、革新的な目でたゆまず新たなものを作っていくという斬新で先取的な創造熱風」が必要であるとし、「これがモランボン楽団の革命的で戦闘的な創造気風」であると称賛している。

    『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 제9차 전국예술인대회 참가자들에게 력사적인 서한 《시대와 혁명발전의 요구에 맞게 주체적문학예술의 새로운 전성기를 열어나가자》를 보내시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-17-0001&chAction=D

    要は、モランボン楽団以外の芸術活動は時代遅れなので、モランボン楽団を見習えということのようだ。それを示すかのように、「朝鮮中央TV」で放送された同「大会」の「録画実況」では、モランボン楽団員の姿が10回以上大写しになる。会場最前列には、下の写真に見られる6人が軍服を着て座っている。ステージの上では、コスチューム(下記参照)として軍服を着用していたようだが、今回は制服として軍服を着用しているようだ。襟の階級章の色からは空軍のもののように見えるが、何とも言えない。後述する「モランボン楽団長」のヒョン・ソンウォルが肩にも階級章を付けていることからすると、肩に階級章を付けられないクラスなのかもしれない(尉クラス?)。写真でははっきりと確認できないが、ソヌ・ヒャンヒの階級章のデザインが違うように見えるので、少し階級が高いのかもしれない。会場にいる女性の「芸術人」の中には、チマチョゴリやスーツを着用している人もたくさんいるので、明らかにモランボン楽団員は軍人の扱いとなっていることが分かる。

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    Source: KCTV, 2014/05/16放送

    民間人の「芸術人」女性
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    Source: KCTV, 2014/05/16放送

    この日の大会の終わりで金正恩に対する忠誠のスローガン読み上げられ、決意を示すポーズをするモランボン楽団員。普通の朝鮮人民がこのポーズをしているのはしばしば見かけるが、モランボン楽団員がやっている姿は初めて見た。
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    Source: KCTV, 2014/05/16放送

    上にも書いたとおり、この「大会」には「金正恩の元恋人として処刑された」と韓国メディアが書き立てていたヒョン・ソンウォルがこともあろうに、「モランボン楽団団長」として登場している。これまで、同楽団の「団長」はソヌ・ヒャンヒとばかり思っていたが、なんとヒョン・ソンウォルが「団長」という、またもや「脱北者情報の当てにならさ」を暴露するような事実が明らかになった。もちろん、その間のヒョン・ソンウォルの動向については分からない。もしかすると処刑こそされなかったものの、どこかの収容所に送られており、西側の北朝鮮人権批判に対抗し、「人間の屑」の情報が当てにならないということを示すために彼女を使った可能性はあり得る。

    演説をするヒョン・ソンウォル。上記のとおり、フロアにいる団員らとは異なる色の階級章を肩に付けている。人民軍陸軍大佐のように見えるが、どうなのだろうか。
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    Source: KCTV, 2014/05/16放送

    2012年3月のコンサートで「絹の処女(ピダン・チョニョ)」を歌うヒョン・ソンウォル
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    Source: YouTube, https://www.youtube.com/watch?v=LB_BHlEcqKM

    壇上に座るヒョン・ソンウォル。彼女の後ろにいるのもモランボン楽団員のように見えるのだが。
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    Source: KCTV, 2014/05/16放送

    ヒョン・ソンウォルの演説は、「録画実況」では一部しか伝えられていないが、『労働新聞』にはその詳細(恐らく全文)が出ており、とても興味深い。というのは、モランボン楽団誕生から現在に至るまでの紆余曲折が説明されているからである。

    ヒョン・ソンウォルは、発足後「2年そこそこでしかない」モランボン楽団が、「誰にも親近であり、愛されるようになった」経緯について話を始める。彼女はまず、「私は、光栄にも天才的な音楽家であられる敬愛する元帥様の直接的な指導を受けながら、その偉大な歴史の瞬間瞬間を自分の目で見て、体験する幸運に恵まれました」と金正恩を持ち上げる。

    そして、金正日が愛し、金正恩が命名した「モランボン」という楽団名に恥じぬよう「世界的に広く知られた女性楽団になるための野心を持って取り組みました」と述べ、そのために「俳優たちは世界的に有名な楽団が出した名曲作品も演奏し、創作家は軽音楽に対する世界的な発展趨勢も研究し、幹部たちは名声の高い楽団の運営と活動方式について把握しようと苦労しました」と述べている。つまり、初回公演でディズニーや米国映画の楽曲を演奏したことを指しているのであろう。

    ところが、「こうした時、敬愛する元帥様が自分の土地、自分の庭を離れて、世界的なものに期待する私たちに警鐘を鳴らして下さりました」と述べ、いずれかのタイミングで金正恩がモランボン楽団の「やりすぎ」を叱ったというような話をしている。そして、金正恩の「モランボン楽団の基本使命は、我々の革命と建設を推し進める力ある武器となることです」ということば言葉を引用した上で、次のように続けている。

    「敬愛する元帥様は、本当の芸術創造の道から脱線していた我々にモランボン楽団が自らの使命に忠実である道も、世界的な楽団となる秘訣も、まさに我々人民が好み、楽しみながら歌える音楽を創造することにあるという金玉のような教えを下さりました。外国の有名な楽団の音楽をコピーして演奏することもよいが、民族音楽をはじめとし、我々人民が愛する歌をそれらに負けないように作ることがさらに重要で、旋律を中心とする我々の音楽の優秀さと魅力を活かさなければなりませんと仰った敬愛する元帥様の教えに、我々人民が誰でも皆、好むのであれば、それがまさに世界的なものであり、本当の芸術であるという哲理が脈々と流れています」

    この彼女の発言からすると、やはり張成沢処刑、「思想幹部大会」を経る過程で、モランボン楽団の楽曲や衣装が問題となり、形式的には金正恩から叱られたということになっているようだ。ディズニーや米国映画を演奏させたのも金正恩なのであろうが、ストーリーとしては「世界化するためのモランボン楽団の張り切りすぎ」ということになっている。

    時系列はあまりはっきりと書かれていないのだが、上に続く「一つ一つの曲目選定から編曲と俳優の演技、登場の仕方や挨拶の仕方、舞台照明と装置、音響装置に至るまで、具体的に教えてくださる敬愛する元帥様の細心の指導を受けながら、私たちはその方の天才的な音楽力と・・・」という部分は、叱られてからモランボン楽団を「正しい道」に導いていく過程の話であろう。

    そして、その実例として「飛行士の前では、彼らが愛する飛行服を着て、彼らが楽しんで歌う歌を歌えと仰り、両江の地の人民の前では『輝け正日峰』、『大紅湍三千里』のような彼らの生活と近い曲目を演奏するようにと仰った我々の元帥様です」とし、暗に間違った道に進んでいたモランボン楽団を「元帥様」正した公演の始点を「両江道公演」としている。

    このような経験を通してモランボン楽団は「人民がよいとするものはさらに良くするように努め、人民が少しでも嫌がるものは躊躇なく決別しました」としている。「人民が少しでも嫌がるもの」というのは、米国映画の楽曲のことであろうか。少年団の子供向けに演奏されたと思われるディズニーの楽曲を「録画実況」で公開しないのもその系なのかもしれない。だとして、「人民が嫌がる」ような楽曲を子供たち、しかも少年団員という優秀な子供たちに聞かせるというのも金正恩の西側の楽曲に対するアンビバレントな感情あるいは本音と建て前の違いを表しているのかもしれない。

    残りの部分でヒョン・ソンウォルは、金正恩に対する忠誠の言葉を重ね重ね述べている。北朝鮮での演説では珍しい話ではないが、思想締め付けの過程で批判されたモランボン楽団を叱りこそしても、自分も含めて全てのメンバーを温存してくれ、さらには「芸術人大会」で高く評価してくれた金正恩には感謝しても仕切れないというところではないのだろうか。もちろん、金正恩としても自分が創設した楽団を潰してしまえば自分の業績に傷がつくので、この「大会」をもって「総話(総括)」したかったのかもしれない。

    『労働新聞』、「당중앙의 령도를 충정으로 받들어 새시대 음악예술 혁명의 기발을 높이 들고 나가겠다 모란봉악단 단장 현송월」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-17-0007&chAction=D

    それと関連し、「功勲国家合唱団」団長のチャン・リョンシクも「我々は、最高司令官同志の美学観でしっかりと武装し、モランボン楽団の創作創造気風を見習い、芸術的器量を決定的に高めるための闘争を力強く推し進める」と述べており、やはり全てのお手本がモランボン楽団ということのようだ。

    『労働新聞』、「백두산절세위인들의 품속에 나서자란 공훈국가합창단의 영예를 위대한 김정은시대에 더욱 빛내여나가겠다 공훈국가합창단 단장 겸 수석지휘자 장룡식」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-17-0010&chAction=D

    <追記1>
    今、「芸術人大会」の続きを放送している。形式的には他の「芸術人」も出しているが、やはりこの大会はモランボン楽団と金正恩にとっての「総話」大会といわざるをえない。副団長とされる2名が討論し、続いてリュ・ジナが泣きながら今演説をしている。

    一方、ソヌ・ヒャンヒは見るからにしらけている。今、放送中なので画像を紹介することは出来ないが、事実上、楽団をリードしてきた彼女が壇上に上がれないことに悔しさを感じているのではないだろうか。

    今後、登壇するかもしれないが・・・

    <追記2>
    再び、別の「副団長」と称する団長が登場した。陸軍大佐とみられる階級章をつけている。
    さて、ソヌ・ヒャンヒは出るのか・・・

    <追記3>
    金正恩が自らピアノを弾きながら指導をしたと言っている!

    <追記4>
    「閉会の辞」は崔泰福が読んでいる。崔龍海は会場にいながらも、何も言わなかった。これもこれまでの流れからすると少し意外である。崔龍海もさることながら、ソヌ・ヒャンヒは何も言わなかった。先入観があるのかもしれないが、彼女はふて腐っていたというか、しらけていた。ある意味、張成沢に近い態度である。今回、彼女を登壇させなかったのは、実質的なモランボン楽団の「やりすぎ」が彼女の責任であったのか、トラブルに彼女を巻き込まずに温存しようという意図であろう。いずれにしても、彼女はおもしろくなさそうな表情で終始一貫座っていたが、今後、金正恩が彼女のような人格+「音楽性」を活かしていくのか、抹殺していくのかは見物である。

    <追記1~4への追加>
    「モランボン楽団俳優、チャ・ヨンミの討論」
    2014-05-17-16flv_000263042.jpg
    Sourc: KCTV, 2014/05/17放送

    「自分の本当の音楽が何であるのかを知らなかったときこそが、顔を赤らめるときであった」
    「生活についての体験がとても不足していた」
    「自分は、演奏家ではなく、演奏機械に過ぎなかった」
    「訓練場(練習場)で『魅惑と敬』の演奏を聴いていた金正恩の目に熱いもの(涙)が湧き出ていた」
    「工場や企業所に出かけて、時代の流れを感じることもした」
    「偉大な金正恩時代の音楽芸術革命の第一のバイオリニストとして人生を輝かしていく」

    「第一のバイオリニスト」とは単に比喩的な表現なのかもしれないが、ソヌ・ヒャンヒはチャが言う「第一」をどのように受け止めているのだろうか。
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    Sourc: KCTV, 2014/05/17放送

    また、ソヌ・ヒャンヒは、俳優や歌手団員の「討論」はノートを閉じて聞いているだけのようである(目をつぶった瞬間のキャプチャになってしまったが、居眠りをしているわけではない)。
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    しかし、金正恩の「お言葉」や思想的な部分は、さすがにメモを取っている。
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    Sourc: KCTV, 2014/05/17放送

    堂々としていると言うべきか。団員に対する拍手の仕方も張成沢に通じる部分がある。

    「モランボン楽団副団長、チャン・ジョンエの討論」
    2014-05-17-16flv_001078583.jpg
    Sourc: KCTV, 2014/05/17放送

    「新たな演奏技法と豊かな音で観衆を感動させる高い器楽と比較すると、2年前のモランボン楽団の演奏は不十分なものであった」
    「歌手は楽団の顔です」
    「他の歌手の真似をするだけのドンムもいた」
    金正恩が「世界の有名歌手の歌を楽団員に聞かせた。「楽団が組織されて3ヶ月後に開かれた示範公演で「ヨーロッパの世界名曲、名作、童話名曲を我々式に編成した」。
    「金正恩が歌手の編成について指示」
    チャンが、楽団の声楽指導担当
    「ある歌を一人の歌手に歌わせずに別の歌手に歌わせて雰囲気を変える」

    「モランボン楽団副団長金ウンヨンの討論」
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    Sourc: KCTV, 2014/05/17放送

    金正恩「創作家や芸術人は革命家です。我々に純粋な芸術人はありえない」
    金正恩が、楽団員が「革命の軍服を着るように恩情溢れる措置をして下さった」
    「革命の軍服を受け取って、精神を正し、楽団の芸術創造活動を革命化過程に乗せるよう全てを止揚した」
    「軍事組織だけが感じられる組織性と規律性ができあがった」
    2012年8月、金正恩が「自ら作った『火線公演作戦案』受け取った」。48時間以内に23曲を創造しろという内容。列車内で公演準備をした。
    「4月の両江道公演は白頭の本当の雪嵐の凄さを知る良い機会となった」
    「全ての事業を革命化過程と密着させられない場合、その芸術団体は不振と沈滞の沼にはまり、革命化をないがしろにすれば、以下に貫禄のある芸術家であっても変質と堕落へと転落する」

    「モランボン楽団俳優リュ・ジナの討論」
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    Sourc: KCTV, 2014/05/17放送

    「歌の編成で歌を真似するというということは、自滅の道だ」と金正恩に「厳しく指摘」される。
    歌の練習場に現れた金正恩は、色々と指導をし、ついに「範唱(見本となる歌を歌う)までしてくださった」とリュ・ジナ。
    それを聞いたリュ・ジナは「お父さんと言って、走って行き、抱かれたかった」

    「モランボン楽団副団長ファン・チヨンの討論」
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    Sourc: KCTV, 2014/05/17放送

    「過去の歌であっても編曲に特色を持たせれば、新しい歌に劣らぬ威力を発揮できるし、新しいものを求める人民の思想・精神的な要求も充足させることが出来る」と金正恩
    新たに作られた「愛国歌」の編曲は独特であると、ファン。これも「古い曲に新しい味わいを付けようとするならば、現代のリズムに乗せて編曲をするという敬愛する元帥様の教えの通りにやった」こと。
    「過去には想像することもできなかった大胆な想像で一貫した我々の元帥様の指導の中で、我々は多くのことを学んだ」と、ファン。
    金正恩が「自らピアノを弾き、編曲の方法論を教えてくださった」とファン。
    金正恩の「音楽に関する教えをまとめれば、『金正恩音楽総論』になる」とファン。

    崔泰福が「閉幕の辞」を読む。
    崔龍海は聞いているだけであった。

    *人名は、間違って聞き取っている可能性あり。

    <追記6>
    朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会政令第33号 2014年5月17日
    羅ユミ同志に朝鮮民主主義人民共和国功勲俳優称号を授与することについて

    『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 최고인민회의 상임위원회 정령 제33호
    주체103(2014)년 5월 17일
    라유미동지에게 조선민주주의인민공화국 공훈배우칭호를 수여함에 대하여」、
    http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-18-0002&chAction=D

    「LED灯」:再びLED電球、金正恩自身が使用推奨か (2014年5月13日 「朝鮮中央TV」)

    ここ数週間でLED電球に関する記事を書くのは3回目のはずである。しかし、それほど多く「朝鮮中央TV」がLED電球に関する新しい番組を放送している。5月13日にも「レドゥ灯(LED灯)」という2014年に制作された「科学映画」が放送された。「科学映画」の冒頭では、金正恩の次のような言葉が紹介されている。

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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    「緊迫した電力問題、エネルギー問題をとにかく我々の資源と技術で解決していかなければなりません。金正恩」

    「LED灯」
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    今回は「科学映画」ということで、LEDの発光原理に関する詳しい説明がある。

    「発光2極素子 LED (light emitting diaode)」
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    N型半導体とP型半導体を組み合わせて作られたLEDの発光原理を説明している。
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    半導体素材の違いによる発光色の違いを説明している。
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    太陽光発電と組み合わせたLED電球も街路灯などで利用されていると説明。
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    自社生産のLED電球の寿命を説明する「三千里照明器具工場」関係者
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    「商店」のように見えるが、黒い服の女性が名札をぶら下げているので、「展示会」であろう。
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    「液晶テレビの背面光源にも利用されている」と紹介。
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    蛍光灯型の「LED灯」の製造工場で点灯検査をする女性
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    LED電球については、「偉大な将軍様が、かなり前に照明工業の発展方向を明らかにし、21世紀の先端照明製品であるLED産業を発展させるための方向と方途を明白にして下さり、我々、電子工業省をはじめとした多くの生産単位に現代的なLED生産工程を設けてくさりました」と語る電子工業省関係者。
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    Source: KCTV, 2014/05/13放送

    「全国の全ての照明をLED化し、人民の美しい夢と理想を実現しようとされている敬愛する元帥様の構想と意図を我々皆、愛国の心を一つにしていただいていきましょう」と番組を締めくくっている。金正恩の言葉かどうかは微妙なところであるが、これほどLED電球を紹介する番組を新たに制作していることからすると、そのような指示を彼の言葉として下したのかもしれない。

    何回も書いているが、電力増産と送電効率化は北朝鮮にとって大きな課題であるが、それを先進的な節電で解決していこうというのは実に正しい発想である。日本も3.11直後、列車内の蛍光灯の数を減らすなど、後進的な節電で電力不足を乗り切りつつ、同時にLED照明の活用など、先進的な節電を大幅に導入した。LED生産を指示した金正日もLED電球導入を積極的に推し進めようとしている金正恩も「LED照明の利用は世界的な潮流」と言いつつも、この時の日本の経験を参考にしているのかもしれない。後進的な節電のために薄暗い平壌地下鉄駅構内が明るくなる日も遠くないのかもしれない。

    「朝鮮人民軍最高司令官金正恩同志が『朝鮮人民軍航空及び反航空軍飛行指揮官の戦闘飛行術競技大会-2014を指導された」:再塗装された政府専用機、ファーストレディ(李雪主)とレッドカーペットをさっそうと歩く、崔龍海「党人」としてダブルNo.2か、「党中央委員会責任幹部」として金ヨジョンも同行 (20140年5月10日 「労働新聞」)

    昨日の「朝鮮中央TV」では報道されなかったが、『労働新聞』に金正恩が「戦闘飛行競技大会-2014」を指導したという記事が報道された。記事の詳細はまだ読んでいないが、写真を紹介しておく。

    着陸する政府専用機
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    Source: kCTV, 2014/05/10放送

    政府専用機からさっそうと降りる金正恩夫妻。前回使用した機種と同じように見えるが、機体のペイントが変更されている。また、タラップも三池淵で使われたのは異なるものを使用している。この「競技大会」は「西部地区作戦飛行場」で開催されたとされている。
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    Source: 『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서《조선인민군 항공 및 반항공군 비행지휘성원들의 전투비행술경기대회-2014》를 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-10-0001&chAction=L

    尾翼にあるのは国章ではない。新たにデザインされたマークだろうか。
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    Source: 『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서《조선인민군 항공 및 반항공군 비행지휘성원들의 전투비행술경기대회-2014》를 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-10-0001&chAction=L

    4月2日に三池淵空港に降り立った時の政府専用機
    20140402 kimju bektusan by airplaneflv_000144479
    Source: KCTV, 2014/04/02放送

    続けて金正恩夫妻は、レッドカーペットの上を歩きながら、閲兵をする。この政府専用機を使って、初の外国訪問をするための予行演習のようにも見える。行き先は北京の可能性が高いが、このところ消防車をプレゼントされるなど、ロシアとの交流が活発化しているので、意表を突いてモスクワを訪問する可能性もある。もちろん、北京の了解を得た上ではあろうが。
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    Source: 『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서《조선인민군 항공 및 반항공군 비행지휘성원들의 전투비행술경기대회-2014》를 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-10-0001&chAction=L

    今回の「指導」の同行者である。『労働新聞』では軍関係者と党関係者を分けた紹介の仕方をしている。これまでにもこうした紹介の形式を取ったことがあるのかは未確認だが、崔龍海の着座位置との関連で興味深い。『労働新聞』の紹介は下記のとおり。

    「黄炳瑞同志、ピョン・インソン同志、ソ・ホンチャン同志、チョ・ギョンチョル同志、ユン・ドンヒョン同志、金ヨンチョル同志、呉グムチョル同志、朴チョンチョン同志、チャン・ドンウン同志が同行した。金己男同志、崔龍海同志、金ヨジョン同志をはじめとした党中央委員会責任幹部たち、朝鮮人民軍航空及び反航空軍の模範的な先頭飛行士たちが競技を共に見た」

    軍人としては黄炳瑞が先頭に、党人としては金己男が先頭で紹介されているが、着座の様子を見ると金正恩夫妻を挟んで左が黄炳瑞、右が崔龍海となっている。この着座からは、どちらがナンバー2とも言い難い。もしかすると、張成沢が粛清されてナンバー2が1人になってしまい、ナンバー2同士の牽制関係が崩れてしまったので、崔龍海のポジションを平行移動させつつ、黄炳瑞を昇格させてナンバー2に並べたのかもしれない。
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    Source: 『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서《조선인민군 항공 및 반항공군 비행지휘성원들의 전투비행술경기대회-2014》를 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-10-0001&chAction=L

    また、金ヨジョンの紹介の仕方にも注目する必要がある。『労働新聞』に公開された写真には彼女は登場していないが、「金己男同志、崔龍海同志、金ヨジョン同志をはじめとした党中央委員会責任幹部」と最高人民会議の投票報道の時と同様に「党中央委員会責任幹部(イルクン)」と再び紹介されている。

    「元帥様」の記念撮影の最中、軍幹部と雑談をする李雪主(左後ろ)。
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    Source: 『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서《조선인민군 항공 및 반항공군 비행지휘성원들의 전투비행술경기대회-2014》를 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-10-0001&chAction=L

    詳細は、『労働新聞』記事を通読するか、「朝鮮中央TV」の「録画報道」を見た後に追記することとする。

    <追記>
    「朝鮮中央TV」が追加の静止画も含めて「録画報道」を10日17時にした。同報道のアナウンスを聞く限りでは、上記以外に特記すべき内容はなさそうだ。しかし静止画では、『労働新聞』に掲載されなかった興味深いものが含まれている。

    今回は、単なる「李雪主同志」の同伴以上に、西側(西側ではないが、習近平も含む)のファーストレディーを同伴した外遊を意識しているようである。特に最近では、日本の総理大臣が参照されているのかもしれない。動画が公開されていないので、李雪主の挙動はよく分からないが、「元帥様を高く頂く」一朝鮮人民というよりも、ファーストレディーが強調されているのかもしれない。もし、金正恩が李雪主同伴で外遊をすることになれば、自ずとファーストレディー同士の外交が展開される可能性もあるので、その「練習」なのかもしれない。

    名誉儀仗兵の報告を受ける金正恩夫妻。これなら李雪主も海外で通用しそうだ。
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    Source: kCTV, 2014/05/10放送

    ラブラブな金正恩夫妻。この静止画の公開は、相当に意図的である。海外目でディアでは、モランボン楽団員と金正恩の「不倫説」が伝えられているが、北朝鮮国内でもこれに類する風評があるのだろうか。
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    Source: kCTV, 2014/05/10放送

    この静止画は、金正恩の超肥満を見せすぎているような気がする。北朝鮮では「恰幅がある」と評価されるのかもしれないが、このお腹は大きすぎである。また、李雪主のコートの襟の当たりが、朴槿恵のコートの襟と似ていると思うのは気のせいだろうか。単にこのスタイルが流行しているだけなのかもしれないが。
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    Source: kCTV, 2014/05/10放送

    「空軍飛行士大会」もそうだったが、「2014」と銘打っているものの、この大会は「空軍歴史で初めて」であり、金正恩は「空軍武力の強化・発展に常に深い関心を寄せておられる」という。空軍への力の入れようは、軍事的にどのような意味を持つのかは計り知れぬが、やはりお父さんやお爺さんとの差別化を意識しているのかもしれない。

    ヘリコプター競技を観戦する金正恩
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    Source: kCTV, 2014/05/10放送

    「朝鮮中央TV」の報道では、金ヨジョンが登場している。表彰式でメダルを金正恩に手渡す係りのようだ。過日の松島園少年団野営所の報道でもそうであったが、なんとも微妙な出し方である。
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    Source: kCTV, 2014/05/10放送

    帰路の政府専用機に搭乗する金正恩夫妻
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    Source: kCTV, 2014/05/10放送

    <追記>
    5月11日に「朝鮮中央TV」で放送された「朝鮮記録映画」から何枚かキャプチャーした映像を紹介しておく。

    まず、金ヨジョンである。静止画による「録画報道」では、金正恩にメダルを手渡す係りとして登場していたが、「朝鮮記録映画」では、主席観覧席の末席に座っている。
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    Source: KCTV, 2014/05/11放送

    そして、授賞式の部分では手が写っているだけで、「録画報道」を見ていなければ誰だか分からない。手だけ写すというのも奇妙だが、このシーンはこのカットしかなかったのであろうか。
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    Source: KCTV, 2014/05/11放送

    同様に、李雪主の雑談も「記録映画」ではカットされている。
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    Source: KCTV, 2014/05/11放送

    「朝鮮記録映画」を見ていて分かったことは、金正恩の前に複数のモニターが並べられており、ホバリングしているヘリコプターなどから撮影していると思われる映像が映っている。下は、モニターを指さす金正恩。
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    Source: KCTV, 2014/05/11放送

    モニターの画像
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    Source: KCTV, 2014/05/11放送

    攻撃目標を映しているモニター
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    Source: KCTV, 2014/05/11放送

    朝鮮人民軍総参謀部副総参謀長オ・グンチョル航空軍上将も飛行機を操縦した。
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    Source: KCTV, 2014/05/11放送

    「国の食文化発展に積極的に寄与する第19回太陽節料理祝典」 (2014年5月6日 「朝鮮中央TV」)

    「朝鮮中央TV」が5月6日、北朝鮮各地の食堂が「名物料理」を披露する「第19回太陽節料理祝典」の様子を紹介する番組を放送した。

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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    「家庭でいくらでも作ることが出来る指定料理展示会」
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    豚の鼻をゼラチン状の冷たい緑豆に入れた料理(ムック)、出品者はヨングァン通り内包(動物の内臓)スープ店(?)のヒョン・ウンフィという人のようだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    豚の鼻が見える。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    この展示台には「豚の頭から尻尾まで一つも捨てることなく料理した」料理が展示されている。

    豚の肝臓三色挽肉蒸し、茹でた豚の肝臓に各色の餅米を混ぜて作った料理。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    次の展示台では「ジョンゴル」類が展示されている。イカのジョンゴル、ウサギのジョンゴルなど。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ヨモギ・ノンマ麺。過去記事でも「ノンマ」は紹介したと思うが、web「朝鮮語大辞典」によると「緑豆、ジャガイモ、ドングリ等を水でふやかし、沈殿物を乾かした粉」とある。この「ノンマ」をそのまま食べると、堅すぎるなどして、腹の調子が悪くなる人がいるが、ヨモギと混ぜるとそういうことがないとそのようなことがないという。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ナマズの皮のゼリー質を使った保養ムック
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ナマズの皮の腸詰め(スンデ)。ナマズの血が入っているという。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ボラの尾の天ぷら
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    「平壌温飯」、ご飯がスープの中に入っており、その上に鶏肉などが乗っている。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    祝典にはエビやブロッコリーを使った西洋料理ふうのものも出展された。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    万寿橋清涼飲食店の出品
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ロスティ
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ハンバーガーセット。生ビールとアイスクリーム、そして謎の緑色の飲料との組み合わせが何とも不思議だ。おしぼりも置かれている。中央に置かれているのは箸だろうか。だとして、何を食べるときに使うのか。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ワッフルと中華饅頭か
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    ホットドッグ
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    これまでの「祝典」には展示されなかったという弁当(弁当を指す「곽밥」という語彙も「NAVER国語辞典」には出てこない北朝鮮の語彙のようだ)。下の写真は「春期弁当」。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    「夏期弁当」。豆ご飯が美味しそうだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    「秋期弁当」
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    「冬期弁当」
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    それぞれの季節に合った素材を使っての弁当ということなのだろうが、写真からはその素材の違いまでは分かってこない。しかし、こうした弁当は日本のように商店で販売されているのか、それとも駅弁のようなものがあるのか、はたまた家庭で作る弁当のサンプルなのかは分からない。ナレーションで「今回の祝典は、人々の日常生活により近い現実的な意義がある祝典となったと思います」と言いながら弁当を紹介しているので、家庭で作る弁当のサンプルが正解なのかもしれない。

    続いて、「料理士特技・技巧師範出演」も紹介している。このコーナーでは、料理人が料理の仕方などを参加者に紹介している。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    日本の某寿司職人が参加したという話はないが、寿司も出てくる。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    何かを基準に順位が付けられており、1等:平壌市、2等:咸鏡北道、3等:平安南道ということのようだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/06放送

    「敬愛する最高司令官金正恩同志が人民軍隊事業を現地で指導 2014.3-4」:女性飛行士の飛行機、「党中央軍事委員会拡大会議」での着座位置、「朝鮮速度」、「砲射撃訓練」での叱責 (2014年5月7日 「朝鮮中央TV」)

    金正恩の2014年3月-4月期の軍部隊関連現地指導をまとめた「朝鮮記録映画」が、7日「朝鮮中央TV」で放送された。同テレビ放送を中継するサーバーが不調だったこともあり、同時期の彼の動きを十分にフォローできていない部分があったので、この「総集編」を見てなるほどと気付いた点もある。

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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    まず、『労働新聞』で3月7日に報道されている「航空及び反航空軍第2620軍部隊の飛行訓練指導」であるが、女性空軍兵士の指導ということで、使用される飛行機が何なのかと思っていた。今、振り返って3月9日に放送されたこの「現地指導」を伝える静止画による「録画報道」を見ると、使われた飛行機が写っているが、どうやら使われた飛行機は旧ソ連製のYak-18という練習機のようだ。Wikipedia以外でできちんとした確認はしていないのだが、第二次大戦終了直後から2001年までライセンス生産も含めて多く生産された飛行機のようだ。

    『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서 오중흡7련대칭호를 수여받은 조선인민군 항공 및 반항공군 제2620군부대의 비행훈련을 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-03-07-0001&chAction=L

    Yak-18とみられる飛行機
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    シミュレーターで飛行訓練をする「女性飛行士」。シュミレーター画面には「訓練も戦闘だ」と書かれている。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    この部隊には複数の「夫婦飛行士」がいるようで、金正恩は彼らと記念撮影をしている。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    この「現地指導」で金正恩は「女性飛行士の歌」を創作させると言ったという。モランボン楽団の曲目としていずれ登場するのであろうか。

    「朝鮮人民軍芸術宣伝隊」の公演観覧の様子に続き、3月17日の『労働新聞』に掲載された「党中央軍事委員会拡大会議」の動画が出てくる。4月末に再び開催された同会議での崔龍海の職責変更が分かっているので、1月前の彼の様子を観察してみる。

    拍手をする崔龍海(右から3人目)
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    この時に黄炳瑞がどこにいたのかと調べてみると、かなり大写しのカットを使っている(一番右の人物)。なお、同様のカットは、『労働新聞』の同会議の様子を伝える記事の中でも使用されており、今思えば、黄炳瑞の昇格を予想させるものであったといえる。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    『労働新聞』の写真。真ん中一番右が黄炳瑞
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    Source:『労働新聞』、「조선로동당 중앙군사위원회 위원장 김정은동지의 지도밑에 당중앙군사위원회 확대회의가 진행되였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-03-17-0001&chAction=L

    さらに、「拡大会議」終了後に開催されたと思われる「モランボン楽団公演」では、黄炳瑞は『労働新聞』の同公演を伝える記事では8番目で紹介されているにもかかわらず、崔龍海が金正恩の左側、そして黄炳瑞が右側に座っている。
    <追記>コメントで座っているのは黄炳瑞ではなく李永吉ではないかというご指摘を頂いた。
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지께서 인민군장병들과 함께 모란봉악단의 공연을 관람하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-03-17-0002&chAction=L

    この後、砲撃訓練現地指導やサッカー観戦の様子が紹介され、4月22日『労働新聞』に掲載された「敬愛する最高司令官金正恩同志が操業を前にした朝鮮人民軍1月8日水産事業所を視察された」という記事に関する動画が紹介される。

    この動画を見て直ぐに思ったのは、ふんぞり返って手を前に組み右を向いたり左を向いたりしながら顎を挙げて自慢げに話をする金正恩が、なんともお爺さんに似ているということだ。似せるためのパフォーマンスかどうかはさておき、血は争えないという感じだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지께서 조업을 앞둔 조선인민군 1월8일수산사업소를 돌아보시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-22-0001&chAction=S

    この視察の中で、金正恩は「朝鮮速度」という言葉を使っている。

    「この水産事業所建設を発議したときから僅か2ヶ月あまりの短い期間で、膨大な工事課題を成功裏に遂行し、操業を目前にしたのは驚くべき奇跡であり、これこそが朝鮮速度と言える」

    実は、3月、4月頃から「馬息嶺速度」に代わり「朝鮮速度」という言葉が頻繁に使われ始めた。今まで、この言葉についてきちんと調べることもせずに放置しておいたのだが、この機会に調べてみた。例によって、張成沢事件の影響で、古い記事は削除されてしまっているが、同新聞DBに残っている限りでは2014年1月24日に「朝鮮中央通信」が配信した記事を転載した「中国の出版報道物、馬息嶺スキー場を紹介」という記事の中で使われたのが初めてのようである。しかも、この言葉は北朝鮮が作り出したのではなく、中国の『環球時報』が創作した言葉のようで、『労働新聞』には「『環球時報』とインターネットホームページ『新華網』も20日『馬息嶺で朝鮮速度体験』などの題目で馬息嶺スキー場を紹介する記事を掲載した」と書かれている。

    『労働新聞』、「중국의 출판보도물들 마식령스키장을 소개」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-01-24-0038&chAction=S

    続いて2月2日の『労働新聞』記事「世界が見た馬息嶺スキー場の魅力」の中でも『環球時報』を引用しながら「朝鮮速度」を紹介している。

    『労働新聞』、「세계가 본 마식령스키장의 매력」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-02-02-0051&chAction=S

    北朝鮮政府関係者が初めて「朝鮮速度」という言葉を使ったのは、金正恩第1秘書推戴「慶祝大会」における金己男演説の中でである。金己男は

    「『馬息嶺速度』、熙川速度創造者たちの、その気性、その心意気が引き継がれ『朝鮮速度』という世界的な新たな時代語が創造されることで、偉大な党、金日成、金正日朝鮮を全世界が羨むようにしなければなりません」

    と語っており、「世界的な新たな時代語」という表現を巧みに使いながら、『環球時報』の造語を北朝鮮化している。

    『労働新聞』、「희세의 선군령장을 진두에 높이 모시고 백두에서 개척된 주체혁명,선군혁명의 천만리를 꿋꿋이 이어가자 경축대회에서 한 조선로동당 중앙위원회 정치국 위원이며 당중앙위원회 비서인 김기남동지의 보고」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-12-0005&chAction=S

    この後は、『労働新聞』の社説や論説の中でも「朝鮮速度」という言葉が頻繁に使われるようになり、上記のように金正恩が自らこの言葉を発するに至っている。それにしても、「朝鮮速度」という大きなくくりで「速度」を作ってしまうと、これからはどこそこの軍部隊だの突撃隊が「創造」した「速度」を命名しにくくなってしまいそうなのだが大丈夫なのだろうか。

    続いて「航空及び反航空軍第188軍部隊指導」の動画が紹介される。この「指導」については過去記事でも少し書いた。その時に問題にした「空軍兵士がサングラスをして金正恩とツーショット写真」であるが、この「朝鮮記録映画」にも出てくる。しかし、彼がサングラスを掛ける過程は見せていないので、依然として謎のままである。

    次に「朝鮮人民軍第851軍部隊管下女性放射砲兵区部隊の砲射撃訓練」を指導する様子を紹介している。きちんと読むと『労働新聞』の同訓練指導を紹介する記事にも書かれているのだが、ポイントは「敬愛する最高司令官同志は、射撃場に既に展開した放射砲兵中隊をご覧になり、現在位置している陣地から不意に機動することについての命令を下された」というところにあるようだ。

    時計を見ながら機動にかかる時間をチェックすると指揮官に伝える金正恩
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    「最高司令官命令」で放射砲を移動する女性兵士。移動させることが予め伝えられていたのか、金正恩のサプライズだったのかは分からない。ナレーションは「敬愛する最高司令官同志が定めて下さった火力陣地に迅速に機動しました」と語っている。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    そして「いつも言っていることだが、訓練から形式主義を根絶し」なければならないと、後日の現地指導での叱責に使った言葉と同じ言葉をここでも使っている。

    この現地指導は「ああよくやってる、よくやっている」という「形式的」な雰囲気ではなく、本当に「最高司令官」が陣頭指揮を執っているような雰囲気がある。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    そして射撃が始まる。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    次にまたポイントがあるのだが、目標とされた島に命中し火炎が上がっている。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    「命中射撃だと大きな満足を示される」金正恩
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    続けて「記録映画」は、「朝鮮人民軍第681軍部隊管下砲兵区分隊砲射撃訓練指導」の様子を紹介する。過去記事にも書いたとおり、この部隊で金正恩は訓練方法について厳しく叱責している。この「記録映画」の動画から、その理由が何となく分かった。

    この部隊でも金正恩は「新たな火力陣地を指定」している。指定された火力陣地に移動する自走砲
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    不満そうな顔つきで腕時計を眺める金正恩
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    そして、金正恩を怒らせたのは、どうやら彼が定めた新たな「火力陣地」から撃った砲弾が目標とされる島に命中しなかったことのようだ。この種の訓練を紹介する動画では、上の女性部隊での訓練のように命中して火炎が上がる島の様子を見せるのが通常である。しかし、金正恩のために準備されたモニターに映し出されている島では煙が全く上がっていない。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    厳しい表情でモニターを見る金正恩
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    指揮官を叱る金正恩。彼の口元を見ていると「・・・・말이야!(・・・じゃないか!)」と怒鳴っているように見える。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    次に4月27日『労働新聞』に掲載された2014年2回目の「党中央軍事委員会拡大会議」の様子が紹介される。会議のプロセスを紹介する映像に関しては崔龍海も黄炳瑞も1回目の会議と変わっていない。

    大きく写った黄炳瑞
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    大将たちと最前列に座る崔龍海(右から3番目)
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    続いて「西南海上の主要敵対象物打撃任務を担っている長距離砲兵区部隊の砲射撃訓練指導」を紹介する。おもしろいのは、同じような自走砲を使っているにもかかわらず、この訓練では「火力陣地」を移動させることなく、1度目の砲射撃を始めている。

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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    そして目標に命中
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    次に金正恩は、自走砲を移動させて再び砲射撃を命じる。下は移動する自走砲。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    移動後の地点からも目標の島に見事に命中させ、金正恩は「大満足を示された」。
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    Source: KCTV, 2014/05/07放送

    「経済的実利が高いLED灯」:再びLED電球に関する番組 (2014年5月5日 「朝鮮中央TV」)

    少し前の記事で北朝鮮の「レドゥ(LED)灯」事情について紹介した。5月5日には、再びLED電球工場を訪問して、その製造過程や効能を紹介する番組が放送された。

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    Source: KCTV, 2014/05/05放送

    LED電球を生産する「大同江技術社」
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    LED電球について説明をする「研究者 羅クァンチョル」
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    LEDを装着するプリント基板の製造工程。「自動印刷機」と呼んでいる。基板にプリント配線を印刷した後、必要な部分に半田を盛っておく。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    次に「配列機」に基板は流れていき、「配列機」がLEDを基板上に並べる。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    続いて「熱風加熱器」にこれら基板が流れていき、盛られた半田が加熱され、LEDが基板に半田付けされる。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    次が検査工程であるが、規定電圧を手作業で電極に加えて検査している。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    組み立てラインであるが、こちらも手作業で組み立てている。番組で紹介された作業場には、作業員が15人ほどの1ラインしかない。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    組み立てが完了したLED電球を検査する男性
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    製品開発室なのだろうか。窓際に置かれた棚には多数のLED電球が装着されており、点灯と消灯を繰り返している。耐久テスト中なのだろうか。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    過去記事でも紹介したように、LED電球は消費電力が少ないだけではなく、北朝鮮のように電圧変動が大きな国では、大きく電圧が低下した場合でも点灯し続けるということが非常に有用なようだ。下の実験では、北朝鮮の規格交流電圧220Vから徐々に電圧を低下させている。80Vでは18W「コンパクト灯(電球型蛍光灯)」は消えてしまい、100W白熱電球も僅かに発光しているだけである。一方、LED電球は220V時とほとんど変わらない光量を維持している。日本ではLED電球の省エネ性には注目されているが、電圧変動については全く語られない。参考までに、パナソニックと東芝のLED電球について両者のホームページで調べてみたが、「定格入力100V」と書いてあるだけで、それ以上の技術データが公表されていないので分からない。拙宅にはLED電球が1つもないのでテストできないのだが、使用可能電圧の幅はどのように設定されているのであろうか。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    東芝ライラック株式会社HP、http://saturn.tlt.co.jp/apfs/CommoditySpecData.do?&search_typename=LDA16LG100W&cnctsh=

    番組では、LED電球の寿命の長さも紹介し、最後に「大同江技術社」のLED電球の箱を紹介して終わる。箱には「レドゥ灯」とプリントされており、消費電力と発光色にチェックが付けられている。その下には定格入力電圧と周波数が、AC220V、50Hzとプリントされている。あまり気にしていなかったが、北朝鮮の電源周波数は50Hzだったようだ。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    <追記>
    住宅建設現場倒壊事故関連のコメントにも書いたのだが、北朝鮮の交流電源は60Hzのようだ。韓国統一部HPにもそう書いてあるので、まず間違いないと思う。そう思って、このLED電球の箱を見ると60とも見えるのだが、よく分からない。中国への輸出用製品ならば50Hzというのも理解できるが、ならばパッケージを朝鮮語表示にすることもないだろう。

    「この世に羨ましいものはない 松島園国際少年団野営所に刻まれた父の愛」:金ヨジョンの立ち位置、無邪気な少年団員、子供を愛する金正恩、モランボン公演でディズニーアニメ再登場、「金正恩朝鮮」に昇格 (2014年5月6日 「朝鮮中央TV」)

    5月6日、「朝鮮中央TV」が標記「朝鮮記録映画」を放送した。基本的には、これまでに放送された金正恩の松島園野営所現地指導、金日成・金正日銅像除幕式、少年サッカー大会の様子を伝える動画ではあるが、これまで公開されていなかった同野営所におけるモランボン楽団公演の様子も収録されており、いくつか興味深い点がある。

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    Source: KCTV, 2014/05/06

    これまでに放送された同野営所関連の静止画や動画報道の中にも金ヨジョンは登場しているが、この「朝鮮記録映画」の中でのエクスポージャーはこれまでで最も多い。また、立ち位置も微妙であり、意図的に彼女の立ち位置を変えていると思われる場面もある。

    まず、これが『労働新聞』などで紹介された序幕直前の立ち位置である。金ヨジョンは左の3人の塊の一番右に立っている。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    銅像が除幕されると、金ヨジョンは金正恩の横に来ている。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    そして、除幕された銅像を見ながら、金正恩が金ヨジョンに何か親しげに話しかけている。お爺さんとお父さんの序幕に際する立ち位置の移動からこのカットへの流れは、金ヨジョンが「白頭の血統」であることを示しているのであろう。特に、お爺さんとお父さんを見ながら、「兄と妹」が親しく話している姿は、まさにそれを強調するシーンといえる。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    続いて、銅像に花束が贈呈されるが、この時にまた金ヨジョンのおもしろい動きが見られる。金正恩名義の花束を儀仗兵が丁重に運んでいるが、その背景に金正恩と金ヨジョンらしき姿が見える。ただし、映像からは女性が金ヨジョンであることは分かるのだが、男性が金正恩なのか除幕式に参加したもう一人の人民服を着た男性(一番上の写真では金ヨジョンがいる塊の一番左、二番目の拍手をしている写真では金ヨジョンの右隣)なのかは判断できない。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    仮に上の写真に写っていた男性が金正恩だとすると、次のシーンで立ち位置の入れ替えが起こっている。背景の建物が違うので、一行は場所を移したことになるが、金ヨジョンが消えている。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    過去記事にも書いたが、こうした金ヨジョンの扱いは、3月の最高人民会議選挙投票報道で「党イルクン(幹部)」として紹介された彼女の権力強化を狙ったものなのか、単に「白頭の血統」を強調するためのモノなのかは分からない。しかし、金ヨジョンはこの「記録映画」の中で引き続き登場する。

    続いて、少年サッカー大会を観戦する金正恩一行を番組では紹介する。ここでも金己男まででカットしてしまう映像が多いが、金己男の横に座る金ヨジョンが写るシーンも少ないがある。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    金ヨジョン関連の話からずれるが、少年サッカー大会では、模型飛行機の模範演技飛行も披露されている。単純に考えれば、男の子たちが好きそうなカッコイイ模型飛行機を見せてやろうという金正恩の親心ということになるのだろうが、空中で垂直な状態で停止するなど(多分)高度な操縦テクニックを披露しているところからすると、何か韓国で墜落した無人機との関連性を考えてしまう。

    垂直に静止しているように見える模型飛行機
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    「元帥様」の親心は、試合終了後にも見られる。「元帥様」は、グランドに降りていき試合を行った少年選手だけではなく、審判(ラインズマン)をしていたと思われる子供たちやその他の関係者も呼んで握手をしている。この辺り、「元帥様」の「恩情」の演出と言ってしまえばそれまでだが、やはり彼は子供が本当に好きなのであろう。終始笑顔を絶やさない。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    続いて、「松島園少年団野営所国際親善少年会館」開催されたモランボン楽団公演の様子を「記録映画」は紹介する。金ヨジョンは左端に写っている。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    過去記事にも書いたとおり、この公演では「『子供映画ソングメドレー』と『漫画映画の世界』は観覧者を童話の世界に引き込ん」と『労働新聞』で紹介されているのだが、あの時に見ることが出来た映像では「朝鮮アニメ」しか確認できなかった。しかし、今回公開された映像からは、久々にディズニー映画など米国が登場している。

    「トムとジェリー」と思われる映像。<追記>「トムとジェリー」も過去の公演で演奏されたというコメントを頂いた。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    「くまのプーさん」
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    モランボン楽団レパートリー中での米国映画の復活は、初期のモランボン楽団への復帰を予感させるものなのか、あるいは子供たちへの「元帥様」の「恩情溢れるご配慮」なのかはまだ分からない。この公演の「実況録画」に期待をしたい。なお、今回は5名の歌手を使ったようである。ピアノの配置もいつもは左端にあったように記憶しているが、今回は右端に置かれている。

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    Source: KCTV, 2014/05/06

    モランボン公演の紹介は、モランボンバージョンの「このように羨むものはない」のBGMで終わる。

    最後は、「祝砲発射(花火大会)」である。このシーンでの金ヨジョンの立ち位置は下の写真のように、金正恩の後ろに立っている。
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    「金(かね)万能の資本主義社会では、想像することも、期待することも出来ない我々の学生少年たちのこの幸福と喜び」、「これは金正恩朝鮮だけで花咲かせることが出来ることです」とナレーションは番組を締めくくる。「金日成・金正日朝鮮」という言葉はしばしば耳にするが、「金正恩朝鮮」という言葉はあまり耳にしないような気がしたので、『労働新聞』の過去記事を「金正恩朝鮮」で検索してみた。

    すると、2013年12月20日に同新聞に掲載された記事「敬愛する金正恩同志を団結の唯一の中心、領導の唯一の中心として高く頂こう、省・中央機関、工場、企業所、協同農場、大学、専門学校で決議の手紙採択集会開催」の中で「金正恩朝鮮の明るい未来がある」という形で初めて使われている。これ以前にも「金正恩朝鮮」という言葉が『労働新聞』紙上に登場した可能性はあるが、張成沢事件の影響で削除された記事中であれば検索できない。

    『労働新聞』、「경애하는 김정은동지를 단결의 유일중심,령도의 유일중심으로 더욱 높이 받들어모시자 성,중앙기관,공장,기업소,협동농장,대학,전문학교들에서 결의편지채택모임 진행」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-12-20-0005&chAction=S

    2回目は「忘れることが出来ない2013年よ」という「政詩」の中で「金正恩朝鮮は、百倍、千倍に強くなった」、3回目は「朝鮮が進むべき道」という「政論」の中で「その名は、偉大な金日成、金正日、金正恩朝鮮」と3人を並べて、4回目は「時間と正義は我々の側にある」という「政論」中で「栄光的な金正恩朝鮮の偉大な勝利を世界に証明しろ」という形で使われている。検索結果が全てで、張成沢粛清後に「金正恩朝鮮」という言葉が使われ出したとすると、やはり彼の権力基盤が強化されたことを示すためのタームではないかと思われる。

    『労働新聞』、「시간과 정의는 우리 편에 있다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-07-0005&chAction=S
    『労働新聞』、「조선이 가는 길」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-01-11-0007&chAction=S
    『労働新聞』、「못 잊을 2013년이여」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-12-31-0011&chAction=S

    「金正恩朝鮮」の空を飾る花火
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    Source: KCTV, 2014/05/06

    「偉大な金日成大元帥様と金正日大元帥様の銅像を高く頂いた松島園国際青年団野営所竣工式開催、敬愛する金正恩元帥様が竣工式に参席された」:崔龍海健在、軍人から党人へ、金ヨジョンも参加、モランボン公演 (2014年5月3日 「労働新聞」)

    標記のような記事が5月3日付けの『労働新聞』に掲載された。竣工式の模様は同日の「朝鮮中央TV」放送開始直後に「録画実況」として放送された。「朝鮮中央TV」は、「竣工式」の様子に続き、金正恩が野営所建設に従事した軍人建設者と記念撮影をした「録画報道」、金正恩が観覧した少年団のサッカー試合の「録画実況」、野営所での花火大会の様子の「録画実況」を連続で放送した。

    まず、「竣工式」で興味深い点は、過去記事でもその動向について記した崔龍海が軍服を脱いで登場している点である。崔龍海は「竣工式」で「竣工の辞」を読み上げているが、肩書きは「朝鮮労働党中央委員会秘書」となっている。また、序列も落ちており、黄炳瑞、金己男、崔泰福の次の4番目で紹介されている。また、これまでは「軍人」として軍服を着て登場することが多かったが、この日は民間人のスーツ姿で登場している。軍人から党人への転身であろう。「朝鮮中央TV」で放送された「竣工の辞」を読み上げる様子を見る限りは、健康上の問題も特になさそうに見える。黄炳瑞との序列入れ替えの意味合いは今のところ分からないが、粛清や健康問題による引退はなく、労働党の側近として金正恩を支えていくことになったようだ。

    演説をする崔龍海
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    Source: KCTV, 2014/05/03放送

    竣工式には、金ヨジョンも出席している。『労働新聞』の記事では、上記4番目に紹介された崔龍海に続き、ハン・ガンサン(韓国統一部資料では、党中央委員会専門部署部長)、李イルファン、崔フィ、マ・ウォンチュンに続き最後で紹介されている。

    『労働新聞』の写真では、金正恩の側近から少し離れて立っている。背景には「敬愛する金正恩将軍様ありがとうございます」という看板。金正恩に「将軍様」を付けることはこれまであっただろうか。「大将」、「最高司令官」、「元帥」はあったのだが。
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    Source: 『労働新聞』、「위대한 김일성대원수님과 김정일대원수님의 동상을 높이 모신 송도원국제소년단야영소 준공식 성대히 진행 경애하는 김정은원수님께서 준공식에 참석하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-03-0001&chAction=L

    しかし、「朝鮮中央TV」で放送された「録画実況」では画面の左端ギリギリに立っている場面もあるが、
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    Source: KCTV, 2014/05/03放送

    金正恩の近くに立っている場面も出てくる。
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    Source: KCTV, 2014/05/03放送

    サッカー試合観戦でも金正恩の近くに座っている写真がある一方、
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    Souce: 『労働新聞』、「경애하는 김정은원수님을 모시고 송도원국제소년단야영소에서 전국소년축구경기대회 결승경기와 모란봉악단의 축하공연 진행,축포 발사」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-03-0003&chAction=L

    「朝鮮中央TV」のサッカーの試合の様子を伝える「録画実況」では、やはり切られている。
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    Source: KCTV, 2014/05/03放送

    出したり切ったりと何とも面白い。

    面白いと言えば、竣工式に参加した子供たちの様子が何とも子供らしかった点である。崔龍海が演説をしている間、子供たちの様子が何回か写るのだが、「元帥様」が正面にいるにもかかわらず、フラフラ、グニャグニャしたり、飛び上がったり、前の子供の後ろかあらのぞき込んで「元帥様」の様子を見ようとしている。また、先生らしき女性が後ろを向いている子供に注意しているように見える場面もある(右下の女性)。
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    Source: KCTV, 2014/05/03放送

    金正恩は、子供たちと共にモランボン公演も観覧している。モランボン公演は放送されていないが、『労働新聞』によると「『子供映画ソングメドレー』と『漫画映画の世界』は観覧者を童話の世界に引き込ん」だと伝えている。
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은원수님을 모시고 송도원국제소년단야영소에서 전국소년축구경기대회 결승경기와 모란봉악단의 축하공연 진행,축포 발사」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-05-03-0003&chAction=L

    金正淑紡織工場従業員宿舎で宴会:黄炳瑞を「人民軍総政治局長」と紹介 (2014年5月2日 「朝鮮中央TV」)

    過去記事でテーマにした、黄炳瑞だが5月2日の「17時報道」の中で金正恩の指示で開催された宴会で演説する場面が紹介され、アナウンサーは「朝鮮人民軍総政治局長である、朝鮮人民軍次帥黄炳瑞同志が祝賀演説をした」と述べている。階級章も次帥のものに変わっている。

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    Source: KCTV, 2014/05/02放送

    労働者の間に座り飲み物をついでやる黄炳瑞。「元帥様」の命令を貫徹しているということだろう。<追記>コメントで誤りを指摘されたので、写真を差し替えておく。
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    Source: KCTV, 2014/05/02放送

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    Source: KCTV, 2014/05/02放送

    「敬愛する最高司令官金正恩同志が朝鮮人民軍第681軍部隊管下砲兵区部隊の砲射撃訓練を指導された」:西海5島海域で砲撃訓練、金正恩が訓練成果に不満表明、崔龍海解任(?)との関連 (2014年4月26日 「労働新聞」)

    過去記事にも書いたように、4月末に金正恩は2つの砲部隊の指導を行い、その仕上げとして29日に西海5島周辺海域で砲射撃訓練を行った。北朝鮮メディアはこの射撃訓練について伝えていないが、韓国メディアは同国「総合参謀本部」の発表として、北朝鮮が「29日午前8時52分に韓国海軍2艦隊司令部に電話通知文を送り、白翎島と延坪島付近の海域、2カ所で射撃訓練を行うと通報してきた」と伝えている。そして、射撃訓練は「午後2時頃から白翎島北東側とヨンピョン島付近のNLL西北側の海域で」行われ「北朝鮮は約10分間に130mm海岸砲など50発あまりを発射」したが、「砲弾が落ちたところはNLL以北の海域」で「NLLから北約3Kmの地点」であったと伝えている。

    左上が白翎島、右下が延坪島
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    Source: MK뉴스, 「北, 한달만에 또 서해상 포격」, http://m.mk.co.kr/news/headline/2014/669678

    幸いにも、別記事で予想したような韓国軍と交戦になる事態はなかったが、北朝鮮側が自制をしたのか、韓国側が自制をしたのかは分からない。韓国側はNLL以南に着弾すれば「強力な対抗措置」を取ると警告していたというが、実際の着弾地点が分かるのは韓国軍とそれを監視していた米中韓の軍事情報関係者だけであろうから、実際にはNLLを超えていても韓国側が自制した可能性もある。韓国にとってもセウォル号沈没事件への対応だけで精一杯なので、北朝鮮とのトラブルは避けたいというのが本音であろう。

    さて、金正恩の砲部隊指導であるが、1カ所目は24日に『労働新聞』に掲載された「敬愛する最高司令官金正恩同志が朝鮮人民軍第851軍部隊管下女性放射砲兵区部隊の砲射撃訓練を指導された」という記事の中で紹介されている。金正恩は、訓練成果について「火の海に沈む目標を眺められながら、砲射撃がうまい、見事に命中している、女性放射砲兵が本当に立派だと仰いながら、大きな満足を示」したという。その後、例によって兵士たちと記念写真を撮影した。

    放射砲訓練の様子
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지께서 조선인민군 제851군부대관하 녀성방사포병구분대 포사격훈련을 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-24-0001&chAction=L

    「大きな満足を示された」
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지께서 조선인민군 제851군부대관하 녀성방사포병구분대 포사격훈련을 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-24-0001&chAction=L

    2日後の26日の『労働新聞』には「敬愛する最高司令官金正恩同志が朝鮮人民軍第681軍部隊管下砲兵区部隊の砲射撃訓練を指導された」という記事が掲載されている。

    訓練の様子
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지께서 조선인민군 제681군부대관하 포병구분대 포사격훈련을 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-26-0001&chAction=L

    こちらの訓練につい金正恩は訓練成果を次のように厳しく批判している。

    「敬愛する最高司令官同志は、砲射撃訓練を注意深くご覧になり、軍部隊が担う戦闘任務を円滑に遂行することができるよう山岳克服能力を強化し、機動展開時間を短縮し、戦闘射撃速度を高めるための訓練がしっかりとできていないと仰りながら、軍部隊の戦闘準備が不十分であると厳しく指摘された」

    『労働新聞』には掲載されていないが「朝鮮中央TV」の「録画報道」では、腕時計を見ながら不満げな顔をしている金正恩の静止画を紹介している。
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    Source: KCTV, 2014/04/26放送

    指揮官を叱る金正恩
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    Source: KCTV, 2014/04/26放送

    そして金正恩は、こうした問題の原因を次のように分析している。

    「今日、行われた砲射撃訓練が上手くいかなかったのは、訓練での形式主義が生んだ結果である」

    「砲射撃訓練において、形式主義的で上っ面の色を塗るだけの訓練方式や出来たふりだけをする現象が絶対に生じないようにすることに対する党の意図を高く頂き、名砲手運動を力強く展開されているのに、ここの軍部隊と当該部隊の指揮官の心意気は、戦いの場を離れているようだ」

    「今、一部の指揮官たちの中で、軍人を他の事業に動員し、訓練を後回しにする現象が現れているが、もちろん、軍人生活改善のための副業もし、富強祖国建設にも役立たなければならない。しかし、常に戦う準備を第一としなければならない」

    「軍部隊の戦闘準備に重大な欠陥が現れた原因は、部隊党委員会が指揮官と軍人が自らに与えられた革命任務を立派に遂行するよう党政治事業、軍人との事業が十分に出来ていないと指摘された」

    以上をまとめると、どうやらこの部隊では、軍事訓練を真面目に行わず、「副業」にばかり熱を上げ、さらに部隊の党委員会の「思想教養」がきちんとできていないということのようだ。

    記憶する限りでは、金正恩が現地指導でこれほど強く叱責したのは「万景台遊技場」での雑草以来のことだと思う。今回の軍部隊現地指導での「叱責」が演出であったのか、本当に行ってみたら訓練状態が悪くて金正恩が怒ったのかは分からない。

    いずれにせよ、この記事が報じられた翌日(27日)の『労働新聞』には「朝鮮労働党中央軍事委員会委員長であられる敬愛する金正恩同志の指導の下、朝鮮労働党中央軍事委員会拡大会議が開催された」という記事が出ている。この会議では「組織問題」も討議されているので、公式には発表されていないが、何らかの理由による崔龍海の軍総政治局長解任や、黄炳瑞の次帥昇格、そして軍総政治局長就任が議論された可能性がある。

    金正恩は、この中央軍事委員会拡大会議でも「人民軍隊を政治思想的に、軍事技術的にさらに強固に準備するということが時代と革命発展の要求であり」、「人民軍隊の政治機関の機能と役割をさらに高めなければなら」ず、「人民軍隊の政治機関は、党の意図に合うよう、軍事事業が成功裏に進められるように政治事業を刷新し侵攻的に行わなければならない」と述べている。

    第681軍部隊での批判と党中央軍事委員会拡大会議での金正恩の発言を合わせ聞くと、人民軍内の政治思想事業の失敗を非難しているような気がしてならない。この事業は、他ならぬ崔龍海が担っていた事業であり、崔龍海が軍部隊に経済建設のための「副業」を強要しすぎ誰がために、本来やるべき軍事部門が疎かになっているという軍部からの反発を金正恩が受け入れた可能性はある。そのため、崔龍海は静かに身を引かせたのではないだろうか。今後、李英浩のように「身病問題で全ての職責から解任」と発表するのかに注目される。

    『労働新聞』の同記事に掲載された金正恩の写真で最も激しい表情をしているもの
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    Source: 『労働新聞』、「조선로동당 중앙군사위원회 위원장이신 경애하는 김정은동지의 지도밑에 조선로동당 중앙군사위원회 확대회의가 진행되였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-27-0001&chAction=L

    「電力消費が少ないLED電球」:北朝鮮での普及率は? (2014年4月30日 「朝鮮中央TV」)

    「朝鮮中央TV」がLED電球を紹介する番組を放送した。

    「電力消費が少ないLED電球」
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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送

    番組では、ろうそくを「1世代照明時代」、エジソンを紹介しながら白熱電球を「2世代照明時代」、蛍光灯と電球型蛍光灯を「3世代照明時代」、そしてLED電球を「4世代照明時代」と紹介している。

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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送

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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送

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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送

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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送

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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送

    続けて番組では、「コンパクト灯(電球型蛍光灯)」「レドゥ灯(LED電球)」を比較している。LEDを北朝鮮で「レドゥ(레드)」と呼んでいることについては、過去記事でも紹介したが、電球型蛍光灯を「コンパクト灯(콤팍트등)」と呼んでいることは知らなかった。NAVER国語辞典で韓国語と比較すると、韓国ではLEDを「エルイーディ(엘이디)」と表記しており、「LED電球」や「LED灯」という単語は見つけることができなかった。しかし、韓国でLED電球が使われていることは間違いないので、適当に関連韓国語ショッピングサイトを検索してみたら、「LED벌브등(LEDバルブ灯)」という語彙が使われていた。日本でも「LEDバルブ」という言葉は使われているが、やはり「LED電球」の方が一般的である。

    また、電球型蛍光灯を「コンパクト灯」と呼ぶのには驚いた。今回は、写真を見せながらの解説だったので、直ぐに何のことか分かったが、写真がなければしばらく悩んだことであろう。検索をすると、日本でも「コンパクト蛍光灯」という言葉が使われているが、私には「電球型蛍光灯」という言葉の方が馴染みがある。ちなみに韓国では、「コンパクト灯(콤팍트등)」という言葉は使われていないようで、NAVER国語辞典ではヒットしない。製品としてはどのような名称で販売されているのかざっと調べてみたが「蛍光灯」にまとめられているようだ。

    続いて、番組では「コンパクト灯」と「レドゥ灯」を比較しながら、点灯させるのに必要な電圧や電力消費について解説する。電力消費に関する解説は、「省エネ」関連で日本でも使われているが、点灯に可能な電圧を紹介するというのは電圧変動が激しい北朝鮮の事情からか、面白かった。

    「定格電圧安定範囲、コンパクト灯 150-250V、レドゥ灯 85-265V」かなり専門的な解説である。
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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送

    同日の「20時報道」では、4月23日に開幕した「第29回中央科学技術祝展」の様子を紹介する報道があった。その中で「三千里照明器具工場」が生産した「レドゥ灯」が紹介された。この企業所が作る「各種レドゥ灯」の1種として紹介され「生産を正常化」していると行っているので、一般に流通している製品のようだ。

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    Souce: KCTV, 2014/04/30放送
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「朝鮮中央TV」ワッチャー

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「副部長同志」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

          dprknow

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