「朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第13期第2回会議開催」:金正恩欠席と壇上中央の様子、国防委員会副委員長、党と軍への影響力分散、空軍と防空能力の強化?、12年制義務教育、金正恩の「談話」 (2014年9月26日 「労働新聞」)

    9月25日、「最高人民会議第13期第2回会議」が開催された。別記事にも書いたとおり、金正恩はこの会議に出席しなかった。

    2014年4月9日に開催された第13回第1期会議では、金正恩は金永南(最高人民会議常任委員会委員長)と崔龍海(<前>朝鮮人民軍総政治局長)に挟まれて中央に座っていた。
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    Source: 『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 최고인민회의 제13기 제1차회의 진행」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-10-0002&chAction=D

    ところが今回は、中央の机の着席位置を少し広めに取り、中央には金永南が座っている。左にある空席は、演台で演説を行っている朴奉珠(内閣総理)の座席である。また、第1回会議で右にいた崔龍海に代わり黄炳瑞(朝鮮人民軍総政治局長)が座っている。また、『労働新聞』には、壇上中央を大写しにした写真は掲載されておらず、金正恩が出席した会議とは様相を異にしている。これまでの、最高人民会議か党代表者会かはっきり覚えていないのだが、金敬姫がいつも座っていたあたりの席が空席になっていたことがあった。また、フロアの代議員席にも空席はある。よって、欠席者の席は原則として空席にするということなのであろうが、今回は「欠席」ではなく別の扱いなのかもしれない。この点、過去に金正日が最高人民会議を欠席したときの映像と比較してみる必要がありそうだ。
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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    今回の「最高人民会議」の議題は、「1.朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議政令『全般的12年制義務教育を実施することについて』の執行状況総話について」と「2.組織問題」である。前者は少し長くなるので、まず「2.組織問題」の方から書いておくことにする。

    「組織問題」は、国防委員会委員人事であるが、崔龍海を「職務変動により朝鮮民主主義人民共和国国防委員会副委員長から」、張ジョンナム(<前>人民武力部長)を「職務変動により朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員から」それぞれ「召還」した。崔龍海については、上記のとおり「人民軍総政治局長」の職を解かれており、今回の「最高人民会議」もスーツで出席しているので、まさに「職務変動により」ということであろう。一方、張ジョンナム(上将)については、「人民武力部長」の職を解かれ(現人民武力部長は、玄永哲大将)たので、これも「職務変動により」ということにはなっている。

    スーツ姿で座る崔龍海(左)
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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    「なっている」というのは、張ジョンナムについては、「人民武力部長」を解任される際に大将から上将に降格されているので、事実上の左遷の可能性が高い。(後任の玄永哲も「人民武力部長」就任の際、元帥から大将に降格されているが、これは「元帥様」を事実上(現役)、金正恩だけにするための措置であろう。李乙雪は名誉「元帥」か)。

    崔龍海については、「軍人」から「党人」に戻したということであろう。張成沢は「党人」でありながら国防委員会の副委員長も兼任していた。その結果、「党」と「軍」に対して絶大な影響力を行使できるようになり、「国家転覆陰謀行為」を行うに至ったということであろうか。そこで、軍と党に対する権能を分け、張成沢が担っていた「党」における権能を崔龍海に集中させ、黄炳瑞には「軍」に対する権能を与えたということなのではないだろうか。

    話が前後してしまうが、今回の「組織問題」では、「敬愛する金正恩同志の提起により、黄炳瑞代議員を朝鮮民主主義人民共和国国防委員会副委員長に、玄永哲代議員、李ビョンチョル代議員を朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員に補選した」としている。

    『労働新聞』で紹介された各委員は以下のとおり。
    黄炳瑞人民軍総政治局長(国防委員会副委員長)
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    Source: 『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 국방위원회 부위원장,위원들」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-09-26-0007&chAction=T

    玄永哲人民武力部長(国防委員会委員)
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    Source: 『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 국방위원회 부위원장,위원들」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-09-26-0007&chAction=T

    李ビョンチョル航空及び反航空軍司令官(国防委員会委員)
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    Source: 『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 국방위원회 부위원장,위원들」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-09-26-0007&chAction=T

    航空及び反航空軍司令官の李ビョンチョルを「国防委員会委員」に金正恩が「提起」したのは、「飛行士大会」とも関連し空軍力と防空能力の強化を彼が考えているからではないだろうか。北朝鮮がどこまでできるかはさておき、イラク戦争のみならず、現在進行中の「イスラム国」に対する米軍による空爆も金正恩が重大な脅威と受け止めていることの証左ではないだろうか。

    順番が前後するが、第1議題の「1.朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議政令『全般的12年制義務教育を実施することについて』の執行状況総話について」である。「朝鮮中央TV」の「録画実況」では一部しか流されなかったが、『労働新聞』にはこの議題に関する朴奉珠内閣総理の長文の演説が掲載されている。

    演説をする朴奉珠
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    Source: 『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 최고인민회의 법령 《전반적12년제의무교육을 실시함에 대하여》의 집행정형총화에 대하여 최고인민회의 제13기 제2차회의에서 한 내각총리 박봉주대의원의 보고」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-09-26-0005&chAction=T

    本記事を書くに際し、朴奉珠演説をきちんと読む必要があるのだが、ざっと眺めただけで書いてしまうのならば、これは9月5日の「第13回全国教育幹部大会参加者に丁重に伝達された」、「2014年8月30日、朝鮮労働党中央委員会責任幹部とされた談話『新世紀の教育革命を起こし、我が国を教育の国、人材強国として輝かせよう』」を受けたもののようだ。体調不良がなければ、金正恩自身が「全国教育幹部大会」か「最高人民会議」でこの「談話」を読み上げようとしていたのかもしれない。9月4日のモランボン楽団新曲演奏会までは何とか出席できたものの、この時点で相当体調が悪化しており、その後の公務がキャンセルされ、このような形で「伝達された」のかもしれない。「最高人民会議」の「議題」としてあげられていたほどの事項なので、相当に重要案件であったことは間違いない。

    『労働新聞』、「경애하는 김정은동지의 불후의 고전적로작 《새 세기 교육혁명을 일으켜 우리 나라를 교육의 나라,인재강국으로 빛내이자》가 제13차 전국교육일군대회 참가자들에게 전달되였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-09-06-0001&chAction=S

    それは、「党中央委員会幹部とされた談話」を読むとよく分かる。「12年制義務教育」が、金正恩体制最初の大改革であり、それが金正恩体制の宣伝材料であるということを差し引いても、相当に意味のあることが書かれている。

    金正恩は「談話」冒頭で「(我が)国の教育事業は、(現在の状況に)相応しい水準で進められていない」、「教育事業が科学的な戦力により、現実発展の要求に合うように進められておらず、教育体系と教育管理、教育内容と方法において根本的な改善がなく、教育事業に必要な物質技術的条件が十分に備えられていない」と厳しく批判している。

    続けて金正恩は、具体的な問題点を指摘していくが、まず「教育分門では、全般的12年制義務教育が党の意図に合うように実施され、成果を出せるよう中等一般教育体系をさらに改善・完成させなければならない」とした上で、地方都市において「中等一般教育」が十分に行われていない現状を鑑み、「当該地域の経済地理的特性と学生の個性による教育を、様々な形態で中身のある形でしなければならない」とその対応策を提起している。

    高等教育については、「高等教育体系を世界的趨勢に合うよう、強盛国家建設で要求される人材をさらに多く養成しなければならない」が、現状では「新しい時代、知識経済時代をリードする人材養成という点で制約がある」とし、「博士院(大学院博士後期課程)」を増設して、研究者を養成することを求めている。現在、北朝鮮の高等教育機関で行われている技術教育が依然として旧技術中心なので、この状況から脱却し先進技術を教育できるようにしたいという考えのようだ。

    また、先端技術を研究するための「科学者」ではなく、技能者育成が必要であるという現状も次のように述べている。「専門学校を大学に統合するものは統合し、職業技術大学へと転換させるものは転換し、高等教育の全般的水準を高めなければならない」、「実践技術人材に対する要求が日々高まっているが、未だにそれに適合するように職業技術教育体系ができていない」。職業教育・技能教育を行う教育機関を整理統合し、北朝鮮が必要とする技能を持った人材を養成しようということのようだ。それとともに教育内容についても「基礎科目であれ専門科目であれ、現実の要求に適合するように、実際に使える内容で構成し」なければならない」とも述べている。

    また、これらを要求するだけではなく、こうした事業を実施するためには「国家的な投資を惜しんではならず、特に学生に一般基礎知識を身につけさせる中等一般教育部門に投資を制限なくしなければならない」と述べ、特に中等教育部門も全国レベルでの底上げをすることを求めている。

    さらに、現状の問題を「当面、不足している学校と教室、寄宿舎などを早く建設し、古い校舎を補修するための対策を立て、教科書と参考書を十分に提供し、学用品の質を決定的に高めなければならない。教育部門では毎年、教科書用紙のために苦労しているが、国家的に用紙提供対策を立てて学生が勉強することにおいて支障がないようにしなければならない」正直に述べている。

    教員については、「12年制義務教育の実施段階で・・・農村地域と山間地域の特殊性に合うように多科目養成するという問題のような現実的に提起される様々な問題を解決するための対策」が必要であるとし、複数科目を担当できるような教員養成が必要であるとしている。

    さらに、教員の社会的地位の向上を求めるような部分もある。「教員が高い誇りを持って教育事業に従事できるよう、彼らの事業と生活、特に政治組織生活で提起される問題を円満に解決しなければならない」。北朝鮮では、儒教的な考えから教員は尊敬の対象となっているはずであるが、一方、「党政治組織」の中では地位が低く、このギャップを埋めようという話なのかもしれない。

    それと関連し、金正恩の言葉を引用しながら最後に「教育部門の党組織が教職員と学生の中に現れている非原則的で、非正常的な現象との闘争を強力に展開し、教育事業に対する政治的指導を深め、党の教育革命方針と少しもズレないよ
    うに貫徹しなければならない」と述べている。恐らく、金正恩は具体的な事例を述べたのだろうが、彼の言葉を直接引用することなく、それをボカして戒めている形だ。この「非原則的で非正常的」というのが、何を指すのかは分からないが、一部の「金持ち」から賄賂を受け取り、こうした家庭の子女たちを特別扱いしている現実ではないだろうか。

    上記のとおり、金正恩のこの「談話」を受けて、朴奉珠がどう演説しているのかはきちんと読む必要があるが、それについては追って書きたいと思う。

    「<朝鮮記録映画>人民のための領導の日々(2)」:金正恩、「不自由な体」と表現 (2014年9月25日 「朝鮮中央TV」)

    「<朝鮮記録映画>人民のための領導の日々(2)」の中で、金正恩の体の不調を「不自由な体(体の調子が悪いという意味)にもかかわらず」現地指導をしたという表現で認めた。

    たった一言であるが、もしかすると金正恩の体調が悪化しており、10月10日の「労働党創建記念日」までに復帰できないという「予告」なのかもしれない。

    <追記>
    最高人民会議に金正恩は出席しなかった。

    <追記2>
    上記「朝鮮記録映画」の正確なナレーションは「この地に実る幸福の果実。我々の生活が迎える社会主義富貴栄華は、このように我々の元帥様の涙が出るような千万の苦労の中で作られるのです。不自由な体(体調がお悪い)にもかかわらず、人民のための領導の道を歩み続けられる我々の元帥様」

    この泣き声調のナレーションと共に画面には足を引きずりながら歩く「元帥様」の姿が映し出される。少し前に書いた「各部門の事業の現地指導」では、元気な様子を強調していたが、今度は逆である。
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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    そして、使われているBGMも曲名こそ分からないが、金正恩関連の「朝鮮記録映画」で使われる元気のよい曲や恩情(優しさ)を表した曲ではなく、悲しく・苦しい感じの曲が使われている。

    そして、曲調が穏やかな曲に変わり、「人民のために自身の全てを捧げ、幸福の種を蒔いて下さった父なる将軍様のその業績を全身に刻み込まれた敬愛する元帥様」とナレーションが続く。脳梗塞で倒れ、復帰後も現地指導を続けた「お父さん」のイメージと重ね合わせようとしているのであろうか。
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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    そして、最後の場面では「祖国賛歌」がBGMから「コサン果樹農場の歌」(正式曲名失念)で微笑む元帥様とボートに堂々と乗っている「元帥様」の姿で「朝鮮記録映画」は終わる。
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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

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    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    最後までしっかり見れば、「元帥様」の復帰を予告する構成とも取れるが、やはり「不自由な体」を悲しく・辛いBGMの中で見せていることに意味があるのではないだろうか。人民のために働き過ぎ、体を壊してしばらく休養しているが、そのうちに復帰するから心配するなという話なのだろうか。

    「絶世の愛国者金正日将軍 8 民族の悠久なる伝統を輝かせて下さり」:「民族性」と体制維持、「玉流琴」、「平壌の夜」と「モスクワの夕べ」の類似性、北関大捷碑 (2014年9月15日 「朝鮮中央TV」)

    「<朝鮮記録映画>絶世の愛国者金正日将軍」シリーズの「8 民族の悠久なる伝統を輝かして下さり」が放送された。この「朝鮮記録映画」では、金正日が行った朝鮮民族固有の伝統継承活動や史跡(「革命史跡」ではなく、伝統的な「本当の」史跡)保存や復旧事業を紹介している。

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    Source: KCTV, 2014/09/15放送

    番組の冒頭では「育ちゆく新しい世代が、我々民族の優秀な風俗と伝統についてよく知り、正しく生かしていくようにすることで、朝鮮民族第一主義精神を持ち、民族の尊厳と優秀さをさらに輝かしていくようにしなければなりません」という金正日の言葉を文字で紹介し、「帝国主義反動共が『世界化』と騒ぎ立て、他国の民族性を抹殺して異質化させようと、ありとあらゆる思想・文化的浸透策動をすればするほど、我々は朝鮮民族第一主義をさらに高く掲げていかなければならない」と続けている。

    そして、金正日の「労作」、『朝鮮民族第一主義精神を高く発揚しよう』(1989年12月28日の演説、1992年出版)や『革命と建設で主体性と民族性を固守することについて』(1887年6月19日、1997年出版)を紹介している。冷戦が終結し社会主義国の崩壊し、そして北朝鮮が「苦難の行軍」状況に置かれる中、金正日は社会主義思想あるいは「主体思想」と「民族性」に結びつけて体制維持を行おうとしたようである。

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    Source: KCTV, 2014/09/15放送

    臥箜篌を改良して「玉流琴」を製作するこを指導する金正日。「ご自身で、限りない思索を傾けられ、遠い昔から伝えられてきた臥箜篌を玉流琴に改良し、我々式の独特な新たな民族楽器を作るよう名案を明らかにして下さった」とナレーション
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    Source: KCTV, 2014/09/15放送

    その他の「新たに作られた楽器に意味深い名前を付けて下さった将軍様」とナレーション
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    Source: KCTV, 2014/09/15放送

    「平壌祝典を我々民族の優秀さを世界に轟かせる意味深い祝典にしようと準備され、全ての精力を傾けて下さった将軍様」とナレーション
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    Source: KCTV, 2014/09/15放送

    ここで気になったのが、BGMである。それまでは、朝鮮の伝統音楽のようなBGMが使われていたが、「平壌祝典(アリラン)」を紹介するあたりから、「明けないでくれよ、平壌の夜よ」が流れ出す。前から気になっていたのだが、この曲は何となく「モスクワ郊外の夕べ(Moscow Nights)」に似ている。音楽的な要素分析をする能力は持ち合わせていないが、リズムも曲調も似ているような気がして仕方がない。どこが似ているのか、記事には書ききれないので、YouTubeにアップロードされた両曲を聞き比べていただきたい。

    「明けないでくれよ、平壌の夜よ」: http://www.youtube.com/watch?v=8WW5hCcA3TQ
    「モスクワ郊外の夕べ(Moscow Night)」: http://www.youtube.com/watch?v=u8LjuCMETO8
    <追記>
    同じ人であるが、またはこちら: http://www.youtube.com/watch?v=-t3WYfgM4x8

    「モスクワ郊外の夕べ」は、「赤軍」が歌っているバージョンもあるのだが、もっとテンポが遅いので、上で紹介している女性が歌っているバージョンの方が比較しやすいと思う。ギターでのリズムの取り方も、「平壌の夜よ」に近い感じがする。

    歌詞はといえば、さびの部分で共通点がある。

    平壌:「ひたすら歩き続けたい、私の愛する平壌の夜よ。明けないでくれ、美しい平壌の夜よ」
    モスクワ(英訳からの和訳):1番「君は、私がどれほど君を大切にしているのか、この美しいモスクワの夜よ」

    似ているとも似ていないとも言えるが、いずれも「平壌=誰か」、「モスクワ=君」という関係になっている。

    かつて日本の某ロック歌手と作曲と類似性について話したことがあるのだが、その人曰く、「自分の曲が誰それの何とかに似ているという人がいるが、これだけ曲があれば、似ているような部分も出てきてしまう」ということであった。この曲を作曲した金貞均も「平壌・夜・愛」をイメージして作曲していたら、偶然似た曲調になってしまったということであろうか。以上、何の音楽的根拠もなく「私がそう感じる」というだけの話で、専門的な評価でないことは再度強調しておく。

    いずれにせよ、「民族性」を強調する「朝鮮記録映画」なので、こんな点が随分気になってしまった。

    また、「朝鮮記録映画」では北関大捷碑も紹介している。

    「北関大捷碑 偉大な領導者金正日同志は次のように指摘された。『歴史遺跡と遺物をきちんと管理し、長く保存するための対策を徹底して打ち立てなければなりません』 この碑は、壬辰祖国戦争時期、鄭文孚義兵隊が咸鏡道に侵入して着た日本侵略軍をA、B、C等の地(A,B,Cは判読不能)で痛快に撃滅掃討し、大勝利したことを記念して1708年に建てられた碑である。北関大捷碑は、倭敵の侵入に反対し勇敢に戦った我々の先祖たちの闘争の歴史を研究することにおいて意義のある歴史遺跡である。 咸鏡北道 金策市人民委員会」
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    Source: KCTV, 2014/09/15放送

    そして、ナレーションでは「日帝が奪った北関大捷碑を100数年ぶりに取り返し、再び元通りに戻して下さった」金正日と紹介している。
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    Source: KCTV, 2014/09/15放送

    周知の通り、北関大捷碑は日本に保管されていたものを韓国に返還し、それを韓国が北朝鮮に渡したものである。盧武鉉政権下、南北朝鮮関係が良好な中での返還であったわけだが、「将軍様が取り返した」と言えるのかは微妙なところだ。

    「よくやった、母なる祖国を輝かせた心強い息子たち!2014年アジアサッカー連盟16歳未満選手権大会で優勝した我々の選手が帰国、平壌市民が熱烈に歓迎」:国家体育指導委員会委員長は崔龍海 (2014年9月24日 『労働新聞』)

    「朝鮮中央TV」を見ていたら、「アジアサッカー連盟16歳未満選手権大会で優勝した」北朝鮮選手の凱旋風景を放送していた。その中で、「国家体育指導委員会委員長、崔龍海同志」と紹介していたので、『労働新聞』で裏を取ったところ、標記記事にやはり「委員長崔龍海」と書かれレいる。張成沢処刑後も「国家体育指導委員会幹部」が云々という表現で、この委員会の存続は確認できていたが、委員長名が明らかにされたのは今回が初めてではないだろうか。張成沢から崔龍海というのは、順当な継承であろう。

    『労働新聞』、「장하다 어머니조국을 빛내인 미더운 아들들이여!2014년 아시아축구련맹 16살미만 선수권대회에서 우승한 우리 선수들 귀국,평양시민들 열렬히 환영」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-09-24-0003&chAction=S

    平壌駅ホームで出迎える「国家体育指導委員会委員長」として紹介された崔龍海(左端)
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    Source: KCTV, 2014/09/24放送

    「<朝鮮記録映画>敬愛する金正恩元帥様が各部門の事業を現地指導、2014.7-8」:「元帥様」の足の状態、「自留地」、フライトアテンダント、珍しいアングル、「最上の質」、一段飛ばし、 (2014年9月9日 「朝鮮中央TV」)

    放送から1週間ほど経過してしまったが、コメントでも話題になったので、記事にしておく。モランボン楽団「新作音楽会」の動画でも金正恩が写らなかったが、金正恩の「革命活動報道」は、9月4日の「新作音楽会」を最後に報道されていない。彼の活動としては、9月8日の「金正恩同志がシリア大統領に祝電を送られた」、9月11日の「金正恩同志が故金ナムオ同士の霊前に花輪を送られた」(いずれも「朝鮮中央通信」の報道日)という2つが伝えられているが、現地指導に関する報道は一つもない。

    これまで、金正恩が現地指導で人前に出てこなかった期間がどれほどあったのかは確認していないが、7月、8月の『労働新聞』を見ると、ほぼ毎日、彼の「革命活動報道」(現地指導・視察)を伝えている。その総集編が表題とした「朝鮮記録映画」であるが、その中で見られる彼の様子を確認しておくことにする。

    7月6日に『労働新聞』(以下、同新聞準拠)で報道された「松島園国際少年団野営所現地指導」では、左足に問題があったようで、右足で支えながら歩いている。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    7月11日の「平壌国際飛行場航空駅舎建設場現地指導」でも、左足をかばっている。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    7月20日の「第17回アジア競技大会に参加する国家総合チーム男子サッカー検閲競技を指導」では、フィールドに降りて選手たちに囲まれるシーンがある。この時は、監督かコーチと思われる男性が金正恩の左腕を掴んでいる。「元帥様」と腕組みをするシーンはしばしば見られるが、この時は腕組みというよりも彼を支えているように見える。サッカーの監督かコーチなので、「元帥様」の足の不調を感じて、自然に取った行動なのかもしれない。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    7月24日の「コサン果樹農場現地指導」では、少し足の状態がよくなったようで、「新たに建設された展望台」への階段を上るシーンも紹介している。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    それだけではなく、階段を早足で降りるシーンも見せている。この時の歩行シーンを見る限りでは、足はだいぶ回復したように見える。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    番組では「元帥様」が「退役軍人夫婦の家庭を訪問し、新築住宅への入居を祝賀する」場面も紹介している。下の場面では、このこの夫婦の家の液晶テレビをチェックしている。「元帥様」は、「新居に入居した農場勤労者に天然色テレビをプレゼントしよう」と語ったという。平壌の住宅にある液晶テレビよりは小画面であるが、この夫婦の住宅にあった液晶テレビは自分で買ったものなのなのか、あるいは「元帥様」訪問準備のための飾りなのか。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    羅先シリーズで「自留地」について書くといっておきながら、まだ書いていないが、ちょうど「元帥様」が記念写真を撮ったシーンによい場面があったので紹介しておく。「新しく建設された」住宅のためか、かなり広い「庭」があり、そこに農作物が植えられているように見える。羅先では、家の周りにトウモロコシやヒマワリを植えている家屋を多く見た。

    根拠となる法令を調べてみると、「朝鮮民主主義人民共和国土地法」、「第2章 土地利用権」の第13条に「朝鮮民主主義人民共和国の土地は、国家だけが支配することができ、それを人民の利益と幸福のために協同農場をはじめとした機関、企業所、団体及び公民が様々な方面で利用することができる」とある、そして同条に付け加えられたように「協同農場の自留地は、協同農場規約により20~30坪とする」と書かれている。「土地法」は、1977年4月29日に「最高人会議法令第9号として採択」されており、1999年6月16日に「最高人民会議常任委員会制令第803-1号として修正」されている。99年の改定でこの部分が付け加えられたのであれば、時期的には農民に「自留地」の利用を許可して食糧増産を図ったのか、既に「自留地」生産が一般化していたので、それを法律で追認したということであろう。いずれにせよ、「元帥様」の背景に「20~30坪」の「自留地」が広がっていても、法律的には問題がないということのようだ。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    7月26日の「元山靴工場現地指導」では、さらに足の状態がよくなっているように見える。意図的にかどうかは不明であるが、この「朝鮮記録映画」では、金正恩が階段を上るシーンを多く出している。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月3日の「千里馬タイル工場現地指導」でも、階段を上がっている。足の状態はよい。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月7日の「平壌靴下工場現地指導」でも、歩行はほとんど問題ない。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月10日の「民用航空総局と陸海運省間の男子バレーボール競技観戦」には、歩く場面は出てこない。この女性たちは「高麗航空」のフライトアテンダントであろうか。過去記事で紹介した高麗航空のホームページには、赤い制服を着た女性が出ていた。フライトアテンダントだとすると、運航便数と比して多すぎるように見える。平壌空港のターミナル工事もしているので、今後、運行便数を増やすための施策であろうか。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月12日の「第17回アジア競技大会に参加する国家総合チーム女子サッカー検閲競技を指導」でも、フィールドに降りることはなかった。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月13日の「完工段階に至った金策工業大学教育者住宅建設場現地指導」では、「2号棟5階1号」を視察したとして、階段を上るシーンを使っている。エレベーターはまだできていないようなので、「5階まで歩いて上がった」という話であろう。歩行はほとんど問題ない。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    この「現地指導」紹介では、建設中の建物を背景に「元帥様」を見上げるように撮影するという珍しいアングルも使っている。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    同日、「平壌育児院、愛育院建設場を再び現地指導」でも階段を上る「元帥様」が出る。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    「最上の質」というスローガン。「速度」や「量」を強調したスローガンは多いが、「質」を強調したスローガンも登場しているようだ。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    長い階段を見せた後、再び階段を上る「元帥様」。しかも、一段飛ばしで上っている。彼が、これまでの「現地指導」で一段飛ばしをやったのかは記憶にないが、ここまで見せるというのは、やはり「足不調」が回復したことを訴えたいからであろうか。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月15日の「新たに操業したカルマ食料工場現地指導」でも、足の状態はよい。下は、同工場の労働者との記念撮影であるが、労働者がなぜかリラックスしているように見える。「親近なる元帥様」ということであろうか。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月18日、「ヨンプン科学者休養所建設場を現地指導」で坂を上る「元帥様」
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    8月31日、「我が国の産業施設のお手本、標準として立派に建設された10月8日工場を現地指導」では、再び足の状態が少し悪くなったような歩き方をしているが、
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    階段も上っている。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    静止画では分かりにくいかのしれないが、「元帥様」は左膝を伸ばしたまま前に振り出すような歩き方で階段を上っている。膝に何か問題があるのだろうか。
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    Source: KCTV, 2014/09/09放送

    ということで、8月末になりまた左足(膝)の状態が悪くなったのであろうか。冒頭に書いたとおり、9月4日の「新作音楽会」でも「元帥様」の入退場場面はなく、その後の動向は報道されていない。この「記録映画」では、民間部門に対する「指導・視察」のみを紹介しているが、その間に軍に対する「指導・視察」も行っている。暑い時期に、活動し過ぎたので休養しているのか、それとも体調が悪くなったのか、しばらく注目する必要がありそうだ。

    羅先12:「20時報道」で紹介された羅先靴工場、生産計画、衣類工場、李明博の影響、水産物加工工場、「将軍様」のアイディア、マッサージ、「将軍様の家族」 (2014年9月8日)

    今回の訪問では、3工場訪問した。いずれも、韓国系米国人や中国企業との「合作工場」である。「合作工場」とはいうものの、どうやら海外資本が工場設立や運営に使われているということで、実質的な経営は北朝鮮側が行っているようである。この辺りについて、細かな質問をする時間もなかったので、かなり大まかな把握である。

    まず中国企業と「合作」の「羅津靴工場」である。実は、「靴工場」を訪問したのであるが、その「靴工場」の名前が何なのか分からなかった。この工場では、朝鮮族中国人と朝鮮人民が対応をしてくれた。朝鮮族の方は、香港人同行者と中国語で話をしていたので、私は朝鮮人民と話をした。こちらが質問したことには、きちんと答えてくれた。

    工場の建物
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    この工場であるが、9月3日の「20時報道」の中で紹介された。偶然であるが、驚いた。「20時報道」では、この工場を次のように紹介していた。

    **************
    羅津靴工場の幹部と労働者・技術者が、人民に好評な質のよい靴をたくさん生産するために大変努力をしています。彼らは、お互いに創造的な知恵と力を合わせ、これまでよりも軽い靴素材を生産に導入し、靴をスポーツに便利で足に刺激を与えないように新たに改造しました。そして、今、工場では人民の好みに合い、履きやすい多様な靴をたくさん生産しています。
    **************

    「羅津靴工場で」
    M3u8 Streamvf7789lflv_016219644
    Source: KCTV, 2014/09/03放送

    偶然同じ人を撮影していた。「20時報道」で紹介されたときと異なる工程の仕事をしている。単純労働なので多能工というほどではないのかもしれないが、稼働状況次第で色々な工程の仕事をさせているようである。
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    右側の女性も偶然撮影していた。
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    Source: KCTV, 2014/09/03放送

    この人も撮影時とは別の仕事をしている。
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    中央の人が「工場長」だと言っていた。この人と話すことはできなかったが、後ろ姿を撮影した。
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    Source: KCTV, 2014/09/03放送

    「工場長」、忙しそうに動き回っていた。
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    黒い私服を着た女性は、「技術指導員」であろうか。ミシンを使って縫製作業をする労働者に何かを説明していた。
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    機械類は中国製で使用していない機械にはきちんとカバーを掛けていた。日本の工場でも、このような大切な使い方をしているのであろうか。
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    生産された靴は内需と輸出両方だという。同行者が運動靴を購入していたが、60元~70元であった。私に靴の質を語る能力はないが、購入した靴を見せてもらった限りでは、日本の靴安売りショップで売っている1000~2000円台で売っている運動靴のような感じであった。「ジャンマダン」での靴価格調査を忘れてしまったが、人民帽が15元だったので、運動靴が60元というのは概ね適切な価格であろう(外国人に対する相対価格割合でも)。
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    生産実績は下のホワイトボードの数字のとおりである。

    8月生産計画
    ✓子ども用サッカーシューズ 200足 2014.7.30
    ✓大人用サッカーシューズ 1144足 8.5
    運動靴 1000足 8.25
    単体靴 2744足 8.30
    日産 130足
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    ✓が付いている靴が生産計画を達成した靴なのであろう。8月に全ての靴を生産すると合計で4888足になるが、それを31日で割ると約158となり「日産」よりも少し多い数になっている。ラインへの人員配置や機械の稼働状況を見ると、生産能力はもっとありそうだ。それにもかかわらず、この程度の生産に留まっているのは、需要の関係なのか材料供給の関係なのかは分からない。

    労働者は地元の人で、高卒者が多いが、中には大卒者もいるという説明であった。大学を卒業してする仕事ではないと思うが、「合作」会社なので諸条件がよいのかもしれない。

    12時になったら電気電気が切られ、14時までの休憩時間に入った。

    次に訪れたのが、韓国系米国人が投資した衣類工場である。話を聞くと、この韓国系米国人は「投資」というよりも、実質的には同じ民族を援助するためのチャリティー的な意味合いの「投資」のようだ。同様の「チャリティー的投資」が羅先市のバス運営組織に「キリスト教系団体」により行われたという話を聞いた(同行した英国人ガイドより)。キリスト教の布教は許さないが、「チャリティー活動」は受け入れていくという姿勢のようだ。

    羅津駅
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    衣類工場全景
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    工場には靴工場と比較にならないほど多くの労働者がいる。この工程以外の別の部屋にも労働者はかなりいいた。
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    この工程は女性労働者の数が多かったが、このように男性労働者もいた。
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    男性労働者が多い工程
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    さらに、小さな部屋ではこのような手作業も行っていた。一般的にアパレル工場でこのような工程があるのかは分からないが、驚いた。
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    この日は同じデザインの作業服のようなものを生産していた。この工場では、工場長が出てきて色々な話を聞かせてくれた。一見、順調に見えるこの工場でも、問題を抱えているようだ。工場長によると、最大の問題は材料の納入とのことであった。韓国系米国人がチャリティー投資した工場ということもあり、加工する布や製品を入れる段ボール箱は韓国から来るとのことである。ところが、このところこうした資材の納入状況が極めて悪くなっていると言っていた。この工場は、南北和解ムードが高調した盧武鉉時代に設立されたとのことであるが、李明博時代になってから色々と問題が生じていると言っていた。例えば、盧武鉉時代は「Made in DPRK」というタグでの韓国輸入を認めていたが、李明博時代はそれを認めなくなったために「Made in China」というタグで輸出しているという。これに伴い、かつては元山から釜山に直接輸送されていたものが、李明博時代には大連経由で釜山に輸出されるようになったという。

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    こうした状況は、北朝鮮「政権」が核・ミサイル開発や韓国との衝突で作り出したものなので仕方がないと言ってしまえばそれまでであるが、そのような締め付けをし、ここで働いている労働者が反体制派となり立ち上がるかといえば、そうは思えない。彼らの中では、金大中・盧武鉉ができたのに、李明博・朴槿恵がやらないのは嫌がらせだとしか感じていないはずである。

    色々と話をしてくれた工場長の笑顔を見ていると、ますますそう感じてしまう。
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    3つめの工場は、過去記事でも紹介した琵琶島と半島を繋ぐ橋の近くにある。この工場は金正日が現地指導した工場で、
    「沿革紹介室」もあるということで期待していた。ところが、観光会社と工場の連絡が上手くいっていなかったようで、冷たい対応であった。北朝鮮ガイドの努力で工場内部は少し見ることができたが、誰と話をすることもできず、あまりおもしろくなかった。

    「偉大な領導者金正日同志が2009年12月16日水産物総合加工場」
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    北朝鮮では、「現地指導」をさぞかし大変なことのように言っていると常々思っていたが、いくらメルセデスベンツSクラス・リムジンでの現地指導とはいえ、それなりに大変であると今回感じた。というのは、どれだけ高級車であっても、未舗装の道を延々と走り続けるのは相当疲れると思ったからである。運転手も安全性と快適さという点からして、そんなにスピードも出せないはずである。そう考えると、「元帥様」の航空機利用は大正解だし、「将軍様」の拠点間の鉄道利用もベンツで未舗装道路を延々と走り続けるよりも快適だし、時間的にも短縮できると思う。

    朝中露三角地帯への未舗装道路
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    工場はかなり大きいので他の仕事もしているのかもしれないが、我々が見学できたのはイカを竹串に刺す作業場だけであった。工場には漁港が隣接しているので、新鮮なイカを串に刺して冷凍、中国へということのようだ。それにしても、実に労働集約的な作業である。ここにも中国から派遣された人がおり、香港人同行者が話をしていた。
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    工場に隣接した漁港
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    ただ、この工場は、水産物加工だけではなく水産物調理直売でも相当に収益を上げているようだ。下の写真は、中国人観光客の注文を受け、ウニやナマコを加工(といってもこれらについては切るだけだが)する販売員
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    実はこの直売コーナーは、「将軍様」が現地指導した際に提案したアイディアで作られたという。金正日が2009年の時点で羅先を中国人観光客に開放し、多くの中国人が訪れることを予見し、この直売コーナーを提案したとしたら、その眼目はたいしたものである。
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    3つの「模範」工場を見た感想としては、様々な事情により経営状況は決してよくないように思えた。外国人に見学させ、「20時報道」で紹介されるような「3大革命赤旗を獲得した事業所」ですらこの状況なので、その他の事業所は推して知るべしである。

    それでも、羅先は潤っている。「展示会」や「ジャンマダン」での購買力の源泉はどこにあるのだろうか。どうやらそれは製造業ではなく、サービス業にあるようだ。繰り返しになるが、そのことを分かって金正日が「直売コーナー」を作らせたのであれば、それは正しい選択であったといわざるを得ない。

    「展示会」は、外国企業の誘致・投資促進説明会でもあった。説明会場では関連部門の「副局長」なる人とも会い話をしたが、「これでは投資する気にもならない」という雰囲気であった。実は、同行した米国人はビジネスマンで、本気で北朝鮮に投資したいと思っているようだが、この「副局長」との話で幻滅したようだ。もちろん、オフィシャルな場でオフィシャルな話をしただけなので、焼酎でも飲みながらゆっくりと話せばよい話もできたのかもしれない。

    さて、「将軍様」の提案かどうかは分からないが、サービス業の究極的なもの(北朝鮮の水準ではあるが)を体験した。同行者が「マッサージ」を希望した。私は、マッサージをされると痛いので「どちらでもいい」という感じであったが、北朝鮮ガイドが「受けないと後悔する」というので、一緒に行ってみることにした。連れて行かれた場所は「健康中心」と呼ばれる場所であった。我々が到着したときは、ちょうど中国人団体が途切れたタイミングで直ぐにマッサージを受けることができた。マッサージは「全身マッサージ」と「足マッサージ」がありどちらも100元、「ペッチャン」(勇敢さ)がない私は「足マッサージ」を希望した。

    マッサージは個室ではなく、一室に3~4台のベッドが置かれている。我々のグループはいくつかの部屋に分かれ、私は全身マッサージを希望したスコットランド人と同じ部屋に入った(ドアは開放状態、時々、後から来た中国人がのぞきに来ていた)。スコットランド人の方はパンツ一丁になり、全身に薄い毛布を被された。私の方は、ズボンを脱ぎ下半身にタオルを被された。

    私を担当したのは、少し年齢が上のオネーサン。スコットランド人の方は、もう少し若いオネーサンであった。私の方は、オネーサンと話をするのが目的だったので、世間話をしていたのだが、このオネーサン、平壌の大学で医学的なマッサージを学んだとのこと、マッサージ経験がほとんどない私には上手いのか下手なのか分からないが、とにかく力はあった。痛いのを我慢していたら、察知して「痛いですか」と聞いてきた。

    スコットランド人の方は、朝鮮語が全くできないので、オネーサンの指示を私が通訳していた。そういうこともあり、両名とあれこれ話ができた。オネーサンたちは、中国人観光客相手の商売なので、中国語での指示はできるようだったが、英語はからきし駄目だった。

    私のマッサージが先に終わったのだが、オネーサン、「頭のマッサージもいかがですか」と首から頭にかけてのマッサージもしてくれた。全身も足も同じ100元なのでと言ってしまえばそれまでだが、なかなかサービスがよかった。おもしろかったのは、足マッサージの人にだけ「天然水」を出してくれたことだ。「ペッチャン」のない私は、一口飲んでコップを置いたら、オネーサンに「足マッサージを受けた人は、水を全部飲まないと体によくありません」と叱られた。結局、一気に飲み干したのだが、その結果、体調を崩すことはなかった。水がぬるかったので味わいもしなかったが、冷たく冷やしてあれば美味しかったのかもしれない。

    というわけで、スコットランド人のマッサージも終わり、オネーサンたちに代金を支払った。サービスがよかったのでそれぞれに10元のチップを渡そうとしたら、初めは断られた。この辺り、社会主義朝鮮の美風なのだろう。そこで、10元を渡す意味をきちんと説明したところ、嬉しそうに受け取ってくれた。

    外に出たら中国人の団体が来ており、たくさん待っていた。北朝鮮ガイドに感想などを話していたのだが、この「健康中心」は外人専用で朝鮮人民は利用できないと言っていた。では、朝鮮人民はマッサージを受けないのかと尋ねたら、「医療施設」で「無償」で受けられるとのことだった。「平壌のチャンガンウォンのようなところですか」と聞いたら、「そうだ」と言っていた。

    ともあれ、この「健康中心」もサービス業で大成功している事業所といえる。施設だけ作り、あとは朝鮮人民の人件費なので、1人100元でどれだけ儲かっていることだろうか。

    と、「素人さん」であれば、ここまでの話である。しかし、友好的日本人民の私にはマッサージ以上に凄い発見があった。写真を撮るのを失念したのが実に残念であるが、私とスコットランド人がマッサージを受けた部屋は、なんと「将軍様の家族」という掛け軸がかかった部屋であった。

    2つ前の記事、「人民は呼ぶ、親近なるその名前」で用いられた映像。マッサージ室にあったのは、この縦タイプ。
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    Source: KCTV, 2014/09/07放送

    さすがの「将軍様」も崇高な掛け軸の前で、外国人2人が半裸になり朝鮮人民女性にマッサージを受けることは予期しなかったことであろう。恐らくこの建物、人民住宅を接収して「健康中心」にしたのであろう。その際、さすがに「将軍様の家族」という崇高な掛け軸は撤去することができず、そのまま残したのではないだろうか。

    オネーサンを困らせると思ったので、これについては質問できなかった。

    「新しく出た歌:告白」:名前を入れ替えれば立派な恋の歌に (2014年9月7日 「朝鮮中央TV」)

    少し前まで北朝鮮版「Karate Kid」のような映画を見ていた。その後、「新しく出た歌」として「告白」が流れた。もちろん、これは一つ前の記事に書いた「新作音楽会」で披露された曲であるが、歌詞を改めて聴き直してみると、なかなかよい曲である。

    「告白」
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    Source: KCTV, 2014/09/07放送

    作詞:金ジョンドク、作曲:ファン・ジンヨン、編曲:ファン・ジンヨン、歌:羅ユミ、演奏:モランボン楽団

    1.
    誰かに 誰かに 呼ばれて その懐に抱かれるのか
    心に 心に 火が付き 夢でも 抱かれる
    その人柄に心が引かれ
    ついていく金正恩同志
    私の命が尽きるまで 変わらぬこの気持ち

    2.
    誰かに 誰かに 背中を押され この道を行くのか
    心の 心の ままに 私が求める道
    その情熱に心が引かれ
    ついていく金正恩同志
    私の命が尽きるまで 変わらぬこの気持ち

    (ここでハミングが入るのだが、これがまたよい)

    3.
    今日も 明日も 永遠に その方の傍らで
    最後まで 運命を共にする 心の告白
    そのリード(領導)に 心が引かれ
    ついていく金正恩同志
    私の命が尽きるまで 変わらぬこの気持ち

    変わらぬこの気持ち

    いつになく、できる限りロマンチックに訳したのだが、「金正恩同志」を「あなた」に直せば立派な恋の歌になると思うのだがどうだろうか。

    「最後まで運命を共にする心の告白」らしいショット。羅ユミの歌もよいが、ここは一番、李雪主に歌ってもらいたいものだ。
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    「敬愛する金正恩同志がモランボン楽団の新作音楽会を観覧された」、階級章:ソヌ・ヒャンヒ完全復活、「人民は呼ぶ、親近なるその名前」、金正恩の肖像画、李オクファ (2014年9月5日 「朝鮮中央TV」)

    今、標記音楽会の「録画実況」を「朝鮮中央TV」が放送しているが、ソヌ・ヒャンヒは完全復活した模様だ。口紅が濃いような気がするが。

    <追記>
    「新作音楽会」の放送中に短い記事を書いて、放置してしまったのでフォローアップしておく。

    「新作音楽会」は、タイトルどおり「元帥様」が観覧したのであるが、「朝鮮中央TV」で紹介された動画では「元帥様」の姿はステージ全体を見せるカットで後ろ姿が小さく出ただけで、正面からの撮影はなかった。もちろんスクリーンには大きく映し出されたが、入退場だけではなく、拍手をするシーンも写らなかった。過去の公演でもこのようなことがあったような気はするが、どういう基準によるのかが興味深いところである。

    『労働新聞』に掲載された「新作音楽会」を観覧する金正恩夫妻の写真
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 모란봉악단의 신작음악회를 관람하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-09-04-0001&chAction=L

    この音楽会のトップは「新しく出た歌」として紹介されている、「人民は呼ぶ、親近なるその名前」である。「新しく出た歌」より、歌詞を紹介しておく。

    「人民は呼ぶ、親近なるその名前」
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    Source: KCTV, 2014/09/06放送

    作詞:チャ・ホグン、作曲:ウ・ジョンヒ、編曲:李ミョンナム、歌:金ソルミ、李オクファ、羅ユミ、演奏:モランボン楽団

    1.
    私の国 銀金の風景
    のどかなあちこちで
    恩恵にみちたその手が輝き
    花咲く夢も多い
    楽しく希望に満ちた我々の生活の中に
    いつも情深く響く親近なるその名前
    慕わしい 慕わしい ああ慕わしい
    燃える 燃える 千万の心臓
    高く頂き 従いながら呼ぶ
    我々の金正恩同志

    2.
    その音声が横で響き
    誰もが心強くなり
    英明なるその知恵を持ち
    人民は勇敢になる
    創造の熱情溢れる 我々の偉勲の中に
    進軍の歌として響く親近なるその名前
    慕わしい 慕わしい ああ慕わしい
    燃える 燃える 千万の心臓
    高く頂き 従いながら呼ぶ
    我々の金正恩同志

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    Source: KCTV, 2014/09/06放送

    3.
    その名前を高々と呼び
    奇跡を鳴り響かせる人民
    三千里の国土に輝かしい
    強国の祝砲が上がる
    世界をリードする我々の勝利の中で
    栄光の旗を輝かせる親近なるその名前
    慕わしい 慕わしい ああ慕わしい
    燃える 燃える 千万の心臓
    高く頂き 従いながら呼ぶ
    我々の金正恩同志

    1番の「銀金(ウングム)」で「恩(ウン)」と同音を使うなど、なかなか心憎い歌詞である。また、静止画にあるように、この歌の画面の中では「肖像画」が使われているようである。写真との組み合わせの可能性もあるが、背景の夕焼けは明らかに「絵」である。これが肖像画であるとすると、万寿台創作社が制作した最初の金正恩の肖像画ということになるのではないだろうか。同様の肖像画は、「新作音楽会」のプロジェクターにも映し出されている。

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    Source: KCTV, 2014/09/06放送

    これまでは視覚的に「お爺さん」との類似点が強調されてきたが、この「肖像画」を見ると金正恩そのものである。金正恩カラーを出した「肖像画」を公開したということは、執権から2年半経ち基盤が強化されたからなのであろう。「お爺さん」と「お父さん」は真面目顔での肖像画から笑顔へと変化したが、「元帥様」は最初の作品から笑顔のようだ。また、重苦しい人民服ではなく、白い半袖シャツ姿というのも、彼のフットワークの軽さを象徴しているのかもしれない。次は「金正恩バッジ」だろうが、いつ頃登場するのであろうか。

    さて、「新作音楽会」に話題を戻す。番組を見ながら冒頭部分を書いたのだが、1曲目がスタートしたとたんにアップで写ったのが、ソヌ・ヒャンヒによるイントロのソロ演奏であったからだ。
    M3u8 Streamcs4645aq2flv_012817608
    Source: KCTV, 2014/09/06放送

    そして、もう一つ注目したいは、李オクファという「功勲俳優」が初めて(多分)歌手として加わり、上で紹介した金正恩称賛曲を多の2名と共に歌ったことだ。「功勲俳優」ということなので、既に他の楽団で活躍していた人なのだろうが、外見はモランボン楽団の歌手らしくない。何がモランボンらしくないかというと、「オバサン」っぽいラーメンパーマの髪型である。丸顔なので、短髪ストレートや刈り上げは似合わないのかもしれないが、それでもである。歌は上手なのかもしれないが、「視覚」路線のモランボン楽団になぜこの人を加え、「元帥様」の歌を歌わせたのであろうか。

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    Source: KCTV, 2014/09/06放送

    「新作音楽会」ということで、放送は短めで50分ほどで終了した。

    <追記2>
    何人かの方から「階級章」に関するコメントを頂いた。私の方は、「階級章」には全く注目していなかったのだが、特に上記の李オクファの階級は興味深い。

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    Source: KCTV, 2014/09/06放送

    上の写真を見ると、線の間に星が2つある「中佐」の「階級章」のように見える。過去記事に書いたように「団長」のヒョン・ソンウォルは大佐の「階級章」を付けているので、李オクファは上佐(星3つ)を挟んで2つ下の階級のようだ。もし「中佐」だとすると彼女がモランボン楽団の「副団長」の可能性もある。これまではヒョン・ソンウォルのように表に出なかったが、今回、民謡調の曲目が増えたので、こうした曲を上手に歌える経験豊富な李オクファを加えたのかもしれない。

    羅先11:ロシアンレストラン、結婚式とモザイク壁画、銅像建設地、「バッジ」、シャンプーとリンス

    我々は、滞在期間中、一度だけ「ロシアンレストラン」に行った。過去記事でも紹介したように、ロシア・中国に接する羅先は中国ほどではないが、ロシアとの交易もかなりしているようである。きちんと調べたわけではないが、直感的にロシアからは材木などの資材や魚介類(タラバガニなど)を輸入しており、中国からは消費財を輸入しているようである。消費財は中国からの輸入なので、「ジャンマダン」ではロシア製品はほとんど見られなかった。

    「ロシアンレストラン」とはいえ、ロシア料理専門ではなく、ロシア料理も提供するというレストランであった。私も含めて何人かの同行者は、「朝鮮に来てロシア料理なんか食べたくない」と文句を言いガイドを困らせたが、実際にロシア式のマッシュド・ポテトなどが出ると美味しいと食べていた。最後までこだわりキムチとご飯、スープで食事をしていたのは、もちろん友好的日本人民である。

    「ロシアンレストラン」に掲げられたメニューの一例。「本日の新しい料理 焼き松茸、エビサラダ、牛メウンタン(辛いスープ)、焼き鰻、五福スープ」等と書かれている。焼き松茸を食べたかったのだが・・・
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    レストランでは朝鮮人民もたくさん食事をしていた。平日の昼間から酒を飲んでいるグループもいた。色々な勤務形態があろうからそれはよいのだが、人民服の前をはだけたり、ズボンをまくり上げる姿など、80年代の韓国でもよく見られた姿である。人民服のボタンを外してシャツを見せるのは、暑い日の「現地視察」で「元帥様」もやっているので問題なしなのだろう。

    食事を終えて少し時間があったので、2階に上がってみた。この辺り、勝手気ままに動き回れるのが、羅先ツアーの良いところでもある。あるレストランでは、2階で行われていた朝鮮人民の結婚式を少しだけ見ることができた。日本では週末に結婚式を挙げることが多いが、北朝鮮では平日、週末問わず結婚式をするということである。ガイド曰く「国家が特別の休日を出してくれるから」とのことであった。我々が見たときは、誰かがカラオケを熱唱していた。このレストランは「太陽像モザイク壁画」の近くにあり、北朝鮮ガイドに「大元帥様にご挨拶してから、結婚式をやるのですね」と言ったら、驚きながら「よくご存じですね」と言っていた。

    我々一同も献花をした「太陽像モザイク壁画」。献花は通過儀礼のようだ。
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    「2階に上がる」話からそれてしまうが、「モザイク壁画」と関連し銅像の話を少し書いておく。実は、羅先には「大元帥様」の銅像はまだない。羅先ほどの都市なのに、銅像がないのは意外である。北朝鮮ガイドは「羅先劇場の前に大元帥様の銅像を奉るよう準備中です。これは羅先市民の願いです」と言っていた。

    銅像建設予定地で多くの中年女性が作業をしていた。実態として「動員」なのだろうが、「羅先市民の願いを叶えるためのボランティア」ということになるのであろう。
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    この写真からも分かるように、銅像建設地をまず十分に整備してから、「万寿台創作社」が銅像を搬入、建立するというやり方のようだ。銅像がどのような形で運び込まれるかは分からないが、過去にシートで覆われた建設現場の写真をどこかで見たことがある。銅像が建立されれば、必ず「20時報道」で報道されるので、いつできるのか楽しみだ。「元帥様」は、羅先での「現地指導」をしたことがないので、銅像の除幕式に参席するのかもしれない。そうなれば、「羅先市民の願い」が2つまとめて叶うことになる。しかし、これほど外国人(中国人)が多くいる羅先に「元帥様」を招くことは難しいのかもしれない。数日間の国境閉鎖という措置を取るのであろうが、保安上の問題さえなければ、「元帥様」には是非とも羅先LIVEを見ていただきたいものである。

    さて、例によって話がそれたが、「2階」に上がるときれいな「販売員ドンム」がいた。
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    この写真は、きれいな「販売員ドンム」を紹介するためではなく、彼女の胸に注目していただきたい。「バッジ」がない。彼女は、北朝鮮方言の朝鮮語を話していたので朝鮮人だと思う。もちろん可能性としては「ロシア系朝鮮人」であったり「中国朝鮮族」であったりすることはあるが、なぜ「バッジ」がないのだろうか。直接質問しようと思ったが、「バッジ」の話はセンシティブな話題だったので、やめておいた。

    「バッジ」の扱いであるが、今回、色々なことを発見した。まず、「金日成・金正日の笑顔が赤旗に描かれている最新型の「バッジ」は、エリートに配られている」という説は、どうやら真実ではないようだ。例えば、北朝鮮ガイドを見ても、先輩ガイドは丸い小さな古いタイプの「金日成バッジ」、若い方は「金日成・金正日の笑顔」が描かれた最新の「バッジ」を着用していた。「成分」の問題かとも思ったが、先輩ガイドは「金日成総合大学卒業」と言っていたので、同大学を卒業できたことからしても「成分」的にはトップクラスであろう。

    また、「バッジ」の管理は相当厳密に行われているという説もあるが、これも疑わしい。というのは、「バッジ」を複数着用している朝鮮人民を何人も見たからだ。
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    この人は2つであるが、上着に2つ、その下のシャツに1つと全て違うタイプを3つ着用している人もいた。「バッジ」にはかなり種類があるようで、肖像画の下に金日成のサインが入っているようなタイプもあった。傾向としては、普通の顔で写っているタイプから微笑み顔で写っているタイプに移行しているようである。

    本物か偽物かは分からないが、中国・図們市の土産物屋で売っていた「金日成バッジ」。店の主人は「本物」と言っていた。かなりできはよい。
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    さて、もう一度きれいな「販売員ドンム」の写真に戻って欲しい。今度は、背景に注目して欲しい。「ドンム」の右の棚の中断に置いてある細長いものは、最近発売された「平壌で作られたシャンプーとリンス」とのことであった。セットで60元で売っていたが、「ドンム」曰く、「これはジャンマダンでは売っていませんよ」。確かに、「ジャンマダン」では売っていなかったようだ。どうやら、製品の流通ルートにより「ジャンマダン」に流れていくものと、このように「商店」で売られるものと分けられているようだ。ホテルで提供された中国製シャンプーの質があまりよくなかったので、買ってみた。

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    製品名は「未来」、「ミョンホチョンホ合作会社」の製品なので、どのみち中国系企業との合弁ではあるが、ホテルで提供されたシャンプーよりも質と香りがよかった。裏面には、成分や効果が朝鮮語と英語で記されている。実は、ホテルのシャンプーの質以外にもこのシャンプーを買った理由がある。過去記事で「元帥様」がリンゴの香りのシャンプーのにおいを嗅いでいる姿を紹介したが、それがこのシャンプーではないかと思ったからである。残念ながら、調べてみると「元帥様」のシャンプーはこのシャンプーではなかったが、香りはといえばこのシャンプーもリンゴの香りである。成分には「天然植物抽出物」と書かれているので、これがリンゴの香りの元なのかもしれない。

    「元帥様」が臭いを嗅ぐ過去記事:http://dprknow.blog.fc2.com/blog-entry-829.html

    羅先10:「第4回羅先国際商品展示会」、三輪車、電動自転車、米びつの下の100元、人気の中国製品、エスキモーとロシアのアイス、マイク・スマホ・プーさん、「金日成-金正日主義研究室」

    我々の訪朝のメインイベントは、形式的には「第4回羅先国際商品展示会」を観覧し、北朝鮮とのビジネス関係を結ぶ契機を作るということであった。私はビジネスマンではないので、その実態を横で観察するつもりで参加した。しかし、既に書いた記事からも分かるように、「展示会」は訪朝イベントの一部であり、それ以上に多く名収穫を得ることができた。

    「羅先展示館」で開催された「第4回羅先国際商品展示会」。会場正面に白ナンバーの北朝鮮の車と青ナンバーの中国の車がたくさん駐まっていた。
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    展示会場は屋外と屋内に分けられている。屋外には、トラクターなどの農機、電動自転車、三輪自動車、太陽光パネルなどの小型のものから、大型のトラックまで展示されていた。屋外に展示されていた製品は、私の見落としがなければ全て中国製であった。

    「羅先ミヨン商業会社 貨物積載型三輪車 排気量200cc 液体冷却(水冷式) 工場価格15000元」なかなかシブイ三輪車である。バイクの後部を改造して三輪車にしたものであろう。「羅先ミヨン商業会社」の出展だったので、中国からの輸入品と思われる。
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    「羅先ミヨン商業会社 旅客輸送型三輪車 排気量175cc 強制風冷却(強制空冷) 工場価格16500元」。中国人(左)と話をする朝鮮人民の出展者。中国人かどうかは「バッジ」で判断している。手前にあるカラフルなバイクが電動自転車。乗り物では電動自転車が最も人気だったようで、多くの朝鮮人民が試乗していた。
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    中国製の発電機とトラクター
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    中国製の大型トラック。ナンバープレートもついておらず、運転席のシートにビニールがかけてあるので、展示用である。
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    さらに別の電動自転車
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    太陽光を利用した調理器の説明を聞く人々
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    私は、「展示会」というので販売はせずに展示するだけだと思っていたのだが、この「展示会」は「展示・即売会」であった。屋内展示場に入場するには5元の入場料があったが、屋外は無料であった。全ての朝鮮人民が自由に入場できたのかは分からないが、特段身分証などでのチェックは行っていなかったし、北朝鮮ガイドが「今日は、みんな展示会に行ってしまったようで、町が静かだわ」と言っていたので、年に一度のショッピング・イベントでもあったようだ。多くの買い物をした朝鮮人民。
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    上の写真の人たちではないが、会場でおもしろい会話を耳にした。ある女性が携帯電話で話をしていたのであるが、相手は夫のようだ。女性は何かを買いたかったようで、「この機会しかないんだから、米びつの下に置いてある100元札を持って来て」と言っていた。へそくりなのだろうか、「米びつの下」というのを聞いて笑ってしまった。何処の国も主婦は知恵があるようだ。(朝鮮人民に紛れ込んで人の話を聞くなど、破壊工作こそしないが、「無名の英雄たち」に登場したユ・リムではないか)

    さて、ではここからは屋内の様子を紹介する。屋内はいくつかのホールに分けられており、大きく北朝鮮製品を売るホールと中国製品を売るホールに分けられている。ホールの数がいくつあったかは忘れてしまったが、中国製品を売るホールの方が確実に多かっただけではなく、朝鮮人民もそちらにたくさんいた。朝鮮人民が輸入品に関心があるのは当然であるが、私は中国製品など見ても仕方がないので、北朝鮮製品が展示してあるホールをうろうろしていた。

    北朝鮮製品の中で多かったのが、別記事でも紹介した薬品や栄養剤であった。
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    このブースでは、何を販売していたのか忘れてしまったが、この朝鮮人民たちは靴を見ながら何か話していた。新製品の靴を見ていたのかもしれない。
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    別記事で紹介した「背が高くなる薬」を売っていた「無病新技術交流社」。このブースは北朝鮮製品を売るブースであったが、常に朝鮮人民が集まっていた。
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    あとは、北朝鮮切手を売るブースや書籍を売るブースがあった。当然私の関心は、書籍を売るブースである。

    中国製品を扱うホールはこのように混雑している。
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    日本からは「環日本海経済研究所」がブースを出していたが、ものを売るわけではないので何も置いてなかった。ブース前では、研究所員が研究所を紹介するチラシを配付していたが、売り物がないので朝鮮人民は素通りする人が多かったようだ。話を聞いているのは私の同行者。「大変ためになった」と言っていた。
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    さて、再び外に出ることにする。会場の一角にはテントが張られ、食事ができるようになっている。下は、バーベキューを売っている店。同行者たちは、店に入って食べたり飲んだりしていたが、私は時間が惜しいので歩き回って観察を続けた。
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    下はポップコーン。どこかの施設を「現地指導」した「元帥様」試食したポップコーンと同じかどうかは分からない。
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    少し疲れたので「エスキモー」を食べた。北朝鮮ではなぜか分からないが、アイスクリームのことを「エスキモー」と呼んでいる。
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    「展示会」ならではの食べ物なのかもしれないが、朝鮮語とロシア語が書かれたテントの前では、ロシアのアイスクリームを売っていた。チョコチップアイスを食べてみたが、北朝鮮の「エスキモー」とは違い、Baskin-Robbinsの味がした。
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    このアイスクリームを売っていた「ロシアノブイミル会社」のテント内で食事を楽しむ朝鮮人民IMGP4274.jpg

    「接待員ドンム」が歌を歌い始めるテントもあった。これも羅先を象徴するようなショットである。「バッジ」を着用し、首から提げたカードには「奉仕 SERVICE」と書いてある。そして手元に注目していただきたい。写真の解像度を落としてしまっているので分からないかもしれないが、彼女が持っているのはピンク色のカバーを着装したスマホで、カバーにはクマのプーさんのシールが貼ってある。
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    笑顔が素敵な女性もいたし
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    「展示会場」の反対側には「金日成-金正日主義研究室」もあった。これが羅先である。
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    「朝鮮中央TV」:オープニング変更 (2014年9月1日 「朝鮮中央TV」)

    だいぶ時間が過ぎてしまったが、8月半ばから「朝鮮中央TV」で放送される番組のオープニングが大幅に変更された。静止画では紹介しきれないが、CGを多用した動きのあるオープニングになっている。例えば、「20時報道」を見ると以下のとおりである。

    8月14日の放送(この日から変わったのかは未確認)
    M3u8 Streamfsfr75689iuhgsflv_016690802

    7月31日の放送
    M3u8 Streamsd3432424flv_006901408

    地球全体を「人共旗」で覆っているところなど、パワーアップした感じだ。「光明星3-2号機」の周回軌道(実際は楕円軌道だが)といったところだろうか。

    「平壌国際プロレスリング競技大会閉幕」:プロレスのルールを紹介する番組、大会の様子、勝敗結果 (2014年8月31日 「朝鮮中央通信」)

    「羅先シリーズ」を書くのに忙しく、「平壌国際プロレスリング競技大会」について、ほとんどフォローできないうちに「閉幕」となってしまった。時機を逸した感はあるが、少し遡って紹介しておくことにする。

    同大会の事前予告を8月26日の「20時報道」内で行ったことは既述であるが、29日には「プロレスのルール」を「体育常識」という番組で紹介した。

    「体育常識」
    M3u8 Stream45hu9flv_019176715
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    「プロレスリング競技について」
    M3u8 Stream45hu9flv_019220134
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    まず、リングの規格について説明する。プロレスリングの高さが1m、一辺が640cmなどということは初めて知った。こういうきまじめなところが北朝鮮らしい。
    M3u8 Stream45hu9flv_019257120
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    さらに、コーナーポストの高さ。
    M3u8 Stream45hu9flv_019263805
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    また、リング床材を「竹はその他の材料を利用し、一定の弾力性を確保する」と説明する。
    M3u8 Stream45hu9flv_019283830
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    「競技進行方法」
    M3u8 Stream45hu9flv_019293089
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    ここでは、シングルマッチとタッグマッチの進め方について説明する。下の写真は、タッグマッチにおいてタッチをして選手交代をすることについて説明している場面である。
    M3u8 Stream45hu9flv_019314407
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    続けて、「反則」についての説明がある。
    M3u8 Stream45hu9flv_019326321
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    急所攻撃する反則を説明する場面。「握ってはいけない急所を握ったり、打撃をすると反則になります」と説明している。
    M3u8 Stream45hu9flv_019395811
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    「反則動作は、主審が5つ数える前に止めなければならず、それ以上超過すると負けを宣言」
    M3u8 Stream45hu9flv_019428478
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    「勝負判定」では、フォールで3カウント、ギブアップ(「棄権勝」)、ノックダウンで10カウント(「完戦勝」)、レフリーによる判定(「判定勝」)、リングアウトで20カウントなどを紹介している。
    M3u8 Stream45hu9flv_019435638
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    また、「ロープ」も紹介している。
    M3u8 Stream45hu9flv_019565621
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    「引き分けの場合。制定された競技時間で勝負が付かない場合。両選手がリングアウトし、20カウント超過してもリング内に戻れない場合」
    M3u8 Stream45hu9flv_019599440
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    番組は、「プロレスは、色々な格闘技を複合した競技なので競技のルールが難しそうですが、このように簡単で明白なので、観覧者は競技を始めて観覧してもいくらでも競技ルールについて理解することができます」と結んでいる。
    M3u8 Stream45hu9flv_019636902
    (Source: KCTV, 2014.08.29放送)

    31日の「20時報道」では、プロレス大会の開会式の模様が伝えられた。
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    (Source: KCTV, 2014.8.31放送)

    プロレス大会開会式にで演説した猪木議員
    M3u8 Streambf7trdflv_037031285
    (Source: KCTV, 2014.8.31放送)

    チャン・ウン国際武道競技委員会委員長(アドホックな委員会かもしれないが、こんな委員会があったのだ)
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    (Source: KCTV, 2014.8.31放送)
    *「武闘」→「武道」という誤りをコメントでご指摘いただいた方、ありがとうございます。

    開会式の公演では、力道山(金信洛)も紹介されたようだ。
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    (Source: KCTV, 2014.8.31放送)

    参加した選手たち。アナウンスは「敬愛する金正恩元帥様の深い関心と熱い配慮により、今回の平壌国際プロレスリング大会が盛大に開催された」、「今回の大会を世界的なプロレスリングの歴史に特記されるものにするという確信を表明した」。
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    (Source: KCTV, 2014.8.31放送)

    開会式後、競技開始。
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    (Source: KCTV, 2014.8.31放送)

    競技中は、ロックのような音楽が流されていた。日本から持ち込んだものだと思う。

    そして、31日発の報道で、「朝鮮中央通信」は閉幕式の様子と共に勝負の結果を伝えた。閉幕式に参加したのは、「金ヨンフン体育相、平壌国際プロレスリング競技大会組織委員会共同委員長猪木寛至日本体育平和交流協会理事長、チャン・ウン国際武道競技委員会委員長、朴クングァン朝日友好親善協会会長、金ミョンチョル国際武道競技委員会執行委員」(順は報道のママ)が参加した。

    勝負の結果:
    シングル
    勝ち:クラッシャー・川口(日本) : 負け:奥田ケイスケ(日本)
    勝ち:ワンビン(中国) : 負け:タカ・クノ(日本)
    勝ち:ウルティオ・タラゴン(日本) : 負け:エディ・プランチ(フランス)
    勝ち:ボブ・サップ(米国) : 負け:沢田アツシ(日本)
    勝ち:鈴川シンイチ(日本) : 負け:モンタニャ・シウバ(ブラジル)
    勝ち:藤田カズユキ(日本) : 負け:ジェロム・ル・バンノ(フランス)

    男子タッグ
    勝ち:橋本タイチ、ショクン・岡本(日本) : 負け:エリック・チャンマ、ジョン・アンダーソン(米国)

    女子タッグ
    勝ち:レイ、里村メイコ(日本) : 負け:木村キョウコ、デシ・チサコ(日本)

    思えば、「20時報道」のニュースでは、「女子タッグ」の様子は流さなかった。「20時報道」で流すには過激すぎたのであろうか。
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「朝鮮中央TV」ワッチャー

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「副部長同志」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

          dprknow

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