「中国ホテル、入口に太極旗 『踏んで殺そう』」:北朝鮮のミサイルの威力は凄い (2017年3月15日 「中央日報日本語版」)

    15日、『中央日報日本語版』が伝えたところによると、中国のホテルの入り口床面に「韓国の奴らを踏んで殺そう」と書かれた太極旗が置かれ、「犬と韓国人は無断出入を禁ず」という張り紙が出されたという。

    『中央日報日本語版』、「中国ホテル、入口に太極旗 『踏んで殺そう』」、http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170315-00000014-cnippou-kr

    また、済州島に立ち寄った中国の客船から乗客が降りずゴミだけ捨てて立ち去った、中国人学生の修学旅行先を韓国から日本に切り替えたなど、中韓関係悪化を伝えるニュースが次々と報じられている。これらは象徴的な事件であろうが、政治的な関係悪化が、徐々に経済関係にまで影響を与えてきていることを示す事例であろう。

    こうした関係の悪化は、いうまでもなくTHAADの韓国配備によるものであるが、THAAD配備より中韓関係がこれほどまでに悪化するというのは、北朝鮮にとって想定外の出来事であったのではないだろうか。もちろん北朝鮮にとっては、「想定外」の大変好ましい出来事ということになる。

    米国は、繰り返しTHAADの韓国配備は防衛的であり、中国を対象としたものではないと強調している。米国の主張が真実であ部分的に虚偽であれ、THAAD配備の口実になっているのは、北朝鮮のミサイルによる脅威である。本来であれば、THAADを韓国に持ち込ませる口実を米国に与えた北朝鮮を中国は非難すべきであろうが、中国の矛先は韓国と米国に向けられており、北朝鮮原因説については外交部報道官定例記者会見でも全く出てこない。

    北朝鮮は、THAAD配備の言い訳を米国に与えたことで、中国に水面下で批判されることもある程度計算に入れていたはずであるが、現実は、全く逆になった。

    中韓関係のこれほどまでの悪化は、1年半ほど前、中国の「戦争勝利70周年記念行事」の際、韓国に味合わされた辛苦を「主体のミサイル」で「想定外」に報復した形になっている。これは、北朝鮮にとってこれまでの、北朝鮮のミサイル発射で得た最も大きな成果だと思う。

    その韓国、朴槿恵罷免が決まり、一般人朴槿恵の刑事訴追の準備始まっているという。これも北朝鮮にとっては有利な環境である。上に書いた通り、中韓関係の悪化が経済にも悪い影響を与えるようになれば、次期大統領選でTHAAD配備再検討を掲げる大統領が有利になる可能性もあり、そうした大統領は対北融和を主張する革新大統領ということになる。

    米国務長官が、日→韓→中の順番で歴訪を始める。トランプ政権の北朝鮮政策について3国に説明するものと思われるが、日本は従来通りかさらに強い制裁(いくら、日本首相が愚かで、記憶力が薄弱な防衛大臣でも軍事オプションを勧めることはないと思うが)を求め、韓国の大統領代行者も基本的にはそのスタンスを貫くであろう。ただ、中国では、THAAD配備について反対され、王毅提案を受け入れるよう説得されるであろう。

    ところで、米国国務省定例記者会見は、トランプ政権発足以来ずっと開かれていなかった。数日ぶりに見たら、3月7日より、同記者会見が再開されており、オバマ政権でも報道官を務めたトナー氏が登場している。冒頭で、記者氏が米国務省定例記者会見が再開され、トナー氏が報道官として登場したことについて、歓迎の意を示しているが、米国の外交政策を最も直接的に迅速に、そして正確に把握するため、大変重要である。これまで、仕方がないので、トランプのツイッター発言を見ていたが、これからは、再びこの定例記者会見から情報を得ることができるようになったことは喜ばしい。

    同記者会見では、積もり積もっ外交諸課題に関する質問が出されているが、朝鮮半島問題も主要なものの一つである。報道官は、トランプ政権の朝鮮半島政策見直しについては、「あらゆるオプション」を臭わせながらも、断言は避けている。恐らく、国務長官歴訪の過程で、朝鮮半島政策については、明らかにされていくことであろう。また、中国外相の提案については、米韓軍事演習は、透明性が高く防衛的なものであり、しかも40年以上続けられているものなので、そもそも北朝鮮の核凍結と引き替えになる正確のものではないと発言している。簡単には、中国外相の提案を受け入れそうにないが、これも含めて米国務長官が中国とどのような話し合いをするのかが注目される。

    US Department of State, Daily Press Briefing, https://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2017/03/268295.htm#CHINA

    韓国へのTHAAD配備を米国が検討し始めた時、配備を嫌う中国を利用し北朝鮮に圧力を加えるように誘導するという見方もあったが、現状では、全く逆の状況になっている。

    コメントの投稿

    非公開コメント

    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「朝鮮中央TV」ワッチャー

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「副部長同志」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

          dprknow

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    Visitors
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    QRコード
    QR