「安保理決議2321号第48条」と「日本の安全保証政策」:米国との協調ではなく国際協調のはず、トランプの週定例演説、避難・平和ボケ (2017年4月15日)

    北朝鮮に対する米軍の単独軍事攻撃に反対の意思を全く示していない日本首相安倍であるが、「世界の安倍」を気取りながら「国際協調」と言ってきたのは、結局のところ「国際」ではなく「米国」だったということがますます明らかになってきている。「強固な日米同盟関係」も何度となく言ってきたが、国民はそれにより「国民の生命財産が守」られるという言葉を信じてきた。果たしてそうなのであろうか。

    普通であれば、国連安保理HPの英文原文を読むが、今回は敢えて日本外務省が訳出した「国際連合安全保障理事会決議第2321号 和訳 (外務省告示第463号(平成28年12月9日発行)」見ることにする。そこには、北朝鮮の核・ミサイル活動を非難しつつ、経済制裁を強化する内容が書かれている。国際社会の意思として、それは必要だし、当然日本もこの決議には拘束されるので、遵守すべきである。

    だとして、同決議の第48条には、

    「48.朝鮮半島及び北東アジア全体における平和と安定の維持が重要であることを改め
    て表明し、事態の平和的、外交的かつ政治的解決の約束を表明し、対話を通じた平和
    的かつ包括的な解決を容易にするための理事国及びその他の国による努力を歓迎す
    るとともに、朝鮮半島内外の緊張を緩和するための取組の重要性を強調する。 」

    とも明記されている。日本は、北朝鮮に対する「最強の」経済制裁だけではなく、「事態の平和的、外交的かつ政治的解決の約束」もしているはずである。それなのに、単独でこの「約束」を破ろうとしている米国を「歓迎」するような日本首相安倍は、「国際協調」などする気がないのか、「国際協調」の意味が分からないのか、国連軽視しているのかのいずれかである。

    北朝鮮に対する軍事力行使もよい。しかしそのためには、上記48条を削除した上で、

    「49.北朝鮮の行動を絶えず検討すること、また、北朝鮮による遵守の状況に鑑み、必
    要性に応じ、これらの措置を強化、調整、停止又は解除する用意があることを確認し、
    この関連で、北朝鮮による更なる核実験又は発射の場合には更なる重要な措置をとる
    決意を表明する。」

    の「さらなる重要な措置」に基づく「軍事力行使」を国連安保理で決定し、そして「国際協調」しながら北朝鮮に対する軍事行動に出なければならない。その時、

    「これは,日本として,国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から,同盟国である米国を始めとする関係国と連携しながら,地域及び国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に寄与していかなければならないとの国家安全保障の基本理念に基づくものです。」(日本外務省、「日本の安全保障と国際社会の平和と安定」)

    という「国家安全保障の基本理念に基づく」行動をするのが、日本の立場であったはずである。それを止めるのであれば、上記、日本外務省HPにある、「国際協調主義に基づく」を「米国との協調主義に基づく」に、「同盟国である米国を始めとする関係国と連携しながら」を「米国だけと連携しながら」に書き換える必要がある。

    トランプは、14日(米国時間)の週定例演説で、エジプトの爆弾テロで子供を含む人々が亡くなったことを取り上げ、ISを非難している。では、米国は子供を含む核・ミサイルとは全く関係のない人々を巻き込む戦争を朝鮮半島に引き起こすことについては、どう考えているのだろうか。イラク戦争の時、嫌というほど見せられた米軍のプロパガンダ映像のように、ピンポイントのストライクなので、一般市民には犠牲者が出ないとでもいいたいのであろうか。

    可能だとして、どこを攻撃するのか。咸鏡北道の核実験施設なのか、ヨンビョンの原子炉なのか、西海衛星発射場なのか。核施設を攻撃して、放射能がまき散らされ、偏西風に乗って日本に飛来することはないのか。それ以前に、北朝鮮の子供を含む一般市民に被害者は出ないのか。それとも「元帥様」の鼻っ柱をへし折るために、「元帥様」自慢の「リョミョン通り」の70階建てビルでも叩きつぶすつもりなのだろうか。まだ、住人が入居したという話は聞いていないので、住民に大量の被害者が出るということはないと思うが、首都の中心部なので、周辺には多くの人々が生活している。のみならず、日本の拉致被害者が周囲で生活していないと誰が言い切れるのか。日本首相安倍の「最重要外交課題」は、「拉致被害者全員の帰国」であったはずである。自衛隊の特殊部隊が米軍の攻撃に乗じて、拉致被害者を救出するという、韓国映画の題材にもならないようなことを現実に考えているのだろうか。そして、ソウルにいる日本人の救出は後回しにするつもりなのか。

    最近、拙宅の「芸術家」とは、「元帥様」、トランプ、安倍が登場するたびに、「どこに逃げるのか」を真剣に話し合っている。取りあえず、「日本で一番安全な場所は」ということで話し出すのだが、どうもありそうにない。そして、「トンガ王国が良いのでは」ということで落ち着く。

    アフガニスタンでもイラクでもリビアでもない、日本周辺で今起ころうとしていることにあまりにも無関心な気がしてならない。「平和ボケ」という言葉は嫌いだが、実は「平和ボケ」と言っていた人々こそが、本当の「平和ボケ」なのではないだろうか。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
    「朝鮮中央TV」ワッチャー

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「副部長同志」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

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